アルツハイマーとアミロイド

認知症には、多くの種類があります。
アルツハイマーが有名で数も多いのですが、その他にも脳血管障害性、またレビー小体型などがあります。

アルツハイマーの原因

アルツハイマー認知症と、どうやって診断されているのでしょうか。
アルツハイマーの場合は、アミロイドβたんぱく質(βアミロイド)という物質が脳に溜まり、それが脳に沈着、老人斑というシミになります。
この老人斑は、脳のゴミです。つまり、脳の機能がゴミになっていくのです。

従って画像上は脳が縮んで見えます。脳が滅んでいくので体積が縮んでいくのです。
ここで誤解のないように、脳の大きさと、頭の良し悪しは無関係です。
元々持ち合わせていたものが破壊されていくという意味です。

アルツハイマーの治療

さて、この仕組みを聞いて、どうすればいいと思いますか?
βアミロイドを増やさない薬が出来ればいい!などですね。

アルツハイマーの治療薬の開発は年々進んでおり、βアミロイド自体をコントロールする薬は既に臨床実験が行われています。

もっともポピュラーなのは、アルツハイマーによって起こる、記憶障害などを薬でコントロールして抑える方法です。
アルツハイマーになるとアセチルコリンという物質が減り、認知障害が起こります。
これを補う薬は「アリセプト」、多数の薬が既に病院で処方されています。

また、アミロイドの生成、沈着を抑えるワクチンの開発も進んでいます。

このような技術の進歩は、大変喜ばしいことです。 しかし、アルツハイマーに限らず、病気や健康は、既に予防、また発症したらうまく付き合うという段階に入って入るように思います。

アルツハイマーの対策

アルツハイマー発症の仕組みは先に書いた通りですが、アミロイドはアルミニウムが接着効果を果たしているという考えもあります。
また糖尿病などで、インスリンの分解能力が落ちると、やはり同じようなことになります。
うつ病も、同じでアミロイドの沈着を促進するのではないかと言われています。
つまり、病気というのは複合要素の集合体であり、どこか1つを治せば「バンザイ、終わり!」ではないのです。
病気になるような生活をしていれば、また同じことがおきます。

では具体的にしなければならないことは、糖尿病についてはジョギングなどの運動、うつ病も同じです。病気そのものにも有効であることは言うまでもありません。
また野菜に含まれる酵素は脳の働きに効果があるとも言われています。

ジョギングと野菜
アルツハイマーの予防は、運動と野菜の摂取です。

時代は「病気になったら、科学的治療で治す」ではありません。予防です。
人間の体は、1つ1つのパーツが独立しているわけではありません。トータルで健康を維持しているのです。
自分の体を知り、健康的な生活を送るよう心がけることは、すべての病気を遠ざけるのです。

またアルツハイマーになっても、症状が悪化しない人もいます。
生きがいのあるタイプ、心身共に活発なタイプに多いようです。
昔は脳の神経は一度滅んだらおしまい、という考えでした。しかし脳細胞は再生するのです。
また1つの場所が滅んでも、他の場所がカバーしてくれます。

寝たきりになった人でも楽しく運動することで、自分で散歩を楽しめたりするようになる人も珍しくありません。

最後に

冒頭に書いたアミロイドを阻害する治療などは、もちろんうまく取り入れれば有効です。
しかし「病気になった=治った」という図式は古いように思います。

アルツハイマーだけではなく、いろいろな持病を抱えながら働く人も多くいるでしょう。
また予防に励む人もいるでしょう。

最も大事なことは、こういった自分自身の心身の事情を自分で把握すること、そしていろいろな状態の症状の人を受け入れる社会を作ること、それが最も大切なことだと思います。

「完治しない」という言葉が絶望や差別ではなく、「1つのあり方」として捉えられるだけで、患者本人、そして家族の症状自体が大きく緩和するのです。

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