赤ちゃんのてんかんの症状

赤ちゃん、新生児期と乳児期に発症しやすいてんかんは、治りやすい「良性乳児部分てんかん」と治りにくい「サプレッションバーストを伴う早期乳幼児てんかん性脳症」(大田原症候群)、「ウェストてんかん」(点頭てんかん)、「早期ミオクロニーてんかん」、「乳児重症ミオクロニーてんかん」(ドベラ症候群)があります。
それぞれの発症時期、症状、特徴をまとめました。

1.良性乳児部分てんかん
発症は1才未満で、発症前は正常な発達で、画像検査でも異常はありません。
半数のケースでは家族にも同じ病気をしたことがあります。
発作は1日数回、数日続く群発傾向があります。
最終発作は1才半までのケースがほとんどです。
発作がある時期は短く、数か月以内です。
カルバゼピンなどの内服薬ですみやかに発作は抑えられます。
2.サプレッションバーストを伴う早期乳幼児てんかん脳症(大田原症候群)
新生児~乳児期早期(生後3ヶ月以内)にまでに発症し、ほとんどは新生児期に発症します。
目が覚めているとき、睡眠中にも発作を起こします。
画像検査で脳の異常があるケースが多く、新生児に発症するてんかんの種類の中では、年齢は一番早期に発症します。
3.ウェストてんかん(点頭てんかん)
乳児期、とくに生後3~7ヶ月に好発します。
発症までに正常な発達をしているケース、発達が遅れているケースがあります。
頭を前屈するような動きの点頭発作が特徴です。
薬で改善がみられますが、年齢が上がるにつれて発作型か変わっていくことがあります。
4.早期ミオクロニー脳症
新生児期または乳児期早期に発症する難治てんかんです。
代謝異常(非ケトン性高グリシン血症など)や神経変性疾患が見られることがあります。
5.乳児重症ミオクロニーてんかん
正常な発達をしていた乳児が発熱で誘発され、知能予後、発作予後も不良です。
全身けいれん、左右交代性片側けいれん、部分発作が起きやすく、重積状態に発展することが多いです。

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