前頭葉てんかん

1990年代からてんかんの原因とされる遺伝子異常が明らかになりつつあるタイプがあります。
さらに、MRI、外科治療の効果を比較して、新たなてんかん症候群が確立されています。
良性家族性熱性けいれん、早期ミオクロニー脳症、常染色体優性夜間前頭葉てんかん、家族性側頭葉てんかんなど) 「常染色体優性夜間前頭葉てんかん」は乳幼児期に発症し、夜間睡眠中にけいれん発作が起こります。
これは親も乳児期に同じ発作があった場合に「遺伝性」のてんかんと考えられます。

夜間に発作が起きる前頭葉てんかんの30~40%は遺伝性、常染色体優性遺伝は70%くらいです。
発症しやすい年齢は5~7才くらいで、90%は20才以下で発症します。
家族が熱性けいれんを起こした人も多いです。
神経、頭部MRI、知能は正常で、発作は部分てんかんの薬で抑えられます。
夜間に発作があるため、気づかない、放置されると、ずっと続きますが、中年になるまでには頻度や強度は改善されます。

てんかんは遺伝しないものが多いですが、研究・解析の発展に伴い、いくつかは遺伝子によって原因の解明が進んできました。
将来は遺伝子からてんかんのなりやすさ、予防対策できる可能性があります。
しかし、最新の知見を取り入れた診断要素が何度も提案されてきましたが、問題点も多く十分な浸透はされていません。

前頭葉てんかんの症状と特徴

特徴
発作は30秒未満
睡眠中に発生することもある
症状
上半身全体をねじった状態で静止
笑いを含む爆発悲鳴
腕を前に掲げてどちらかの方向へねじる
急に走り出す
急に飛び跳ねる

本人の意識とは無関係に発生すので、事故等周りの配慮が必要になります。

前頭葉てんかんの原因

前頭葉てんかんも、他のてんかんと同じく、原因は大きく2つにわかれています。
それは、『原因不明』と『症候性』です。
原因不明はそもままの通りなのですが、症候性とは、何らかの脳の疾患が下地になっててんかんを発症します。
その疾患とは腫瘍、脳卒中、感染症、または外傷等です。
しかし、ほとんどの場合、前頭葉てんかんの原因は不明であると言われています。

前頭葉てんかんの治療

基本的には、薬物治療を行います。
しかし、その効果が期待できず、さらに原因となっているものが特定されている場合にのみ焦点切除術を行います。

前頭葉てんかんの精神症状

前頭葉てんかんに限らず、発作がなかなか止まらなかったり、いつ発作が起きるのか不安でいる方にとって精神症状がみられることがあります。 てんかんの患者さんは、どうしてもイライラしたり、ひきこもってしまうこともあるそうです。

でも、あたりまえに考えるとそうなのかもしれませんね。 私たちは何気なく生活をしていますが、てんかん発作が止まらない苛立ちや、いつ発作が起きるかわからない恐怖は想像できません。

本人の話をよく聞いてあげたり、心のケアが必要ですね。

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本人の話をよく聞いてあげたり、心のケアが必要

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