真性てんかん

体の不調が原因となった「急性症候性発作」とは別に、外部から特殊な刺激で起きる「誘因発作」があります。
例えば、光の点滅、テレビ、ゲームなどの視覚刺激、突然の雑音、体への接触などです。
視覚刺激によるものが最も多く、思春期頃に起きやすく、30代頃には消失します。
以前、ストロボのような光の激しい点滅をしたシーンで、テレビを見ていた子どもが突然大発作を起こして救急搬送されたのは500人以上でした。
これは色の異なる2色の背景が急速に交互に入れ替わったことによると言われています。

これ以降、子どもがよく見るテレビアニメは「部屋を明るくして、テレビから離れて見て」とか、記者会見で報道関係者が写真を撮影するときに、テレビに「フラッシュする光にご注意ください」などと書かれるようになりました。

このような外部からの刺激のみに一時的に発作を起こすのは「反射てんかん」と呼ばれていますが、実際には単純な反射ではなく、もっと複雑なメカニズムで起きるので「適当な用語ではない」という意見もあります。

日常的に、このような外部からの特定の刺激があった状況以外に発作を起こすのがてんかんです。
てんかんの人には刺激が発作を招きやすく、薬で発作が起こしにくいように治療したり、刺激を避ける、軽減するような対策をとっています。

古くは原因不明のてんかんを「真性てんかん」という言葉がありました。
検査機器の発展や研究結果から、原因を特定することができるようになりました。
それでも原因不明で発症するてんかんは、現在「特発性てんかん」と呼ばれています。

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