脳卒中と脳梗塞

脳卒中と脳梗塞って何が違うの?

よく脳卒中と脳梗塞って似たような使い方をしているのを見かけますが、脳卒中と脳梗塞って何が違うのでしょうか?

一言で言うと、脳卒中のほうが大きなくくりの概念になり、その中の1つとして脳梗塞があります。
脳卒中というのは読んで字の如く、「脳が卒に(にわかに)中る(あたる)」病気全般を指します。
つまり脳卒中とは脳の血管に関わる病気すべてを含む言い方です。

例えば、脳の血管が破れて、脳内で出血が広がってしまう脳出血、これも脳卒中の中の一つ。
また、脳は頭蓋骨で覆われていますが、骨と脳の間には薄いクモ膜というガーゼのような膜があり、これが脳を覆っています。
このクモ膜と脳の間で出血が起こってしまうことをくも膜下出血と言いますが、これも脳卒中の一つ。
脳卒中というのは現在では脳血管障害と言い換えて表現されていることも多いですが、つまりは脳、脳を覆っているクモ膜、そしてさらにその外側を保護している頭蓋骨、このあたりの血管に何かしら不具合が起こってしまうことを言うんですね。

昔は多かった脳出血、今増えている脳梗塞

脳出血と脳梗塞、どちらも脳卒中というカテゴリーの中の病気で、脳出血は脳内の血管がやぶれてしまう状態、脳梗塞は脳内の血管が詰まってしまう状態のことでした。
感覚的にもなんとなくわかるかもしれませんが、日本ではかつて、脳出血のほうが多かったんです。
脳出血というのは、高血圧の人に起こりやすい。
高血圧というのは、血管がパンパンにふくれて目一杯血を流している状態と考えたらいいかもしれません。
いかにも破れやすそうな状態ですよね。
昔の日本食はみそ汁、醤油、など塩分が多めでその分血を薄めるため水分が増えて高血圧になりやすい傾向にありました。
今は高血圧は薬でコントロールできる時代になったので、脳出血で亡くなるかたは減ってきています。

一方脳梗塞というのは長い時間をかけて少しずつ血管の壁にコレステロールの塊がこびりついていくことで起こります。
そのため高齢化社会となった日本では当然蓄積年数も増えてるために脳梗塞のほうがどんどん増えてきているんです。
また食事の欧米化により高脂肪食が増え、肥満、特に男性の肥満が増えているというのも脳梗塞が増え続けている原因となっています。

まとめ

脳卒中というのは、脳あたりの血管に何かしらの不具合が生じている状態のこと。
脳の血管が破れてしまうと脳出血、脳の血管が詰まってしまうと脳梗塞という状態になります。
昔は食塩含有量が多い日本食のために、高血圧の人が多く、脳出血で亡くなる方も多かったのですが、現在では高血圧は薬でコントロールできるようになり、脳出血はだいぶ減ってきました。

一方で脳梗塞の患者さんは増えて来ています。
これは、食の欧米化により、脂肪分が多い食事が増えたことや、肥満体系の人が増えたことが原因だと言われています。
また高齢化社会の中で必然的に増えているという背景もあります。

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