統合失調感情障害

統合失調感情障害という病気があります。
これは統合失調症と非常に関わりのある病気です。
統合失調症の症状と気分障害の症状の両方が同時に現れるのです。
統合失調症の症状と躁病や鬱病などの気分障害の症状だけが別々の期間に現れる場合は、統合失調感情障害とは診断されません。

1.双極型

統合失調感情障害にはタイプがあります。
それは大きくわけて4つのタイプがあるとされています。
統合失調症に様々な症状があるように、統合失調感情障害と一言にいっても、様々なものがあるというわけですね。

その内の一つが、双極型です。

これは統合失調症と同時期に鬱病の症状が出ているタイプです。

統合失調感情障害の中では最も多いタイプとなります。
何故ならば、鬱病というのは精神疾患の中でも最もなりやすい病気だからです。
鬱は心の風邪という言葉は政府が流行らせたものですが、それほど気軽に診断されるような病気です。

そして、統合失調症になる人というのは、大人しくて自分の中で抱え込んでしまうような人が多く、統合失調症と鬱病になる可能性というのは、非常にある事なのです。

統合失調症の症状の中にも鬱状態になるというものがありますので、何処からが普通の統合失調症で何処からが統合失調感情障害であるのかという判断は難しいのですが、被害妄想や幻聴などの統合失調症である事が間違いない状態で、鬱状態が激しく、常に体の芯に鉛が入っているような感覚になったり、漠然とこの世界から消えたいと思ったり、やる気が出ないなどの症状が出る場合、統合失調感情障害であると判断してもいいでしょう。

2.躁病型

統合失調症と躁病のみの場合を指します。
これは珍しいパターンです。

躁病とは単純にいうとテンションが上がりすぎるという病気です。
それだけを聞くと、むしろ羨ましいと思う人もいるかもしれませんが、躁病であるという事は、それだけ自制が効かなくなり、日常生活に支障をきたすような行動をとってしまう事もあります。

そして、統合失調症の被害妄想などの症状も加われば、それだけ被害妄想も加速していってしまう事になり、結果として犯罪などの本質的に日常が送れなくなるような行動をとってしまう事にもなりかねません。

統合失調症は様々な側面から攻撃性もあります。
自分を守らなくてはと妄想に走り、普通の人からみれば何の意味もないのに攻撃するといったような事にもなりかねません。

3.混合型

統合失調症に合わせて、鬱病や躁病や大鬱病などの複数の病気が混合しているものがこの混合型となります。

これは複数の病気を一気に抱えこむという事でもあり、非常に厄介なものとなります。

精神が不安定である、という言葉を聞いた事がある人がほとんどだと思うのですが、まさにその最高クラスの不安定な状態です。
鬱になったかと思えば躁になり、大鬱になったりします。
こうしたものは、統合失調症と複雑に絡み合い、病気を悪化させていきます。

4.抑うつ型

統合失調症と大鬱病という再発を繰り返し長期化するような鬱病が混在したタイプとなります。

このタイプはネガティブな発想が多くなり、漠然とこの世界から消えたいなどの願望が出てくる事もあります。
希望が見えなくなり、絶望感が最も大きいタイプです。

こうしたタイプというのは、診断書に記載することもあります。
統合失調感情障害というものは、非常に大きな定義で病名がつけられているのです。
それを細かくわける事で、より高度な治療を行う事ができます。

統合失調症は他の精神疾患を引き起こす可能性が高くなっており、鬱病などの気分障害はその中でも最もなりやすいものです。
統合失調症にかかっている人は誰でも統合失調感情障害になる可能性があります。

だからこそ、統合失調感情障害を知っておく必要があるのです。

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