くも膜下出血の合併症とは?

再出血

くも膜下出血で、起きやすい合併症のとして多いのが再出血です。
一回の小さい出血のあとに大きな出血が生じることで、致命的な損傷を脳に起こす合併症です。
普段の生活の合併症だけでなく手術中にも起きる可能性があることが知られています。

くも膜下出血の場合は、脳内に存在している瘤を出血が最小限の状態で手術を行いますが、まれに、患部を見た時に出血が起こる場合があります。
これは、患部に到達する際に、骨や組織を切り開いてい行くのですが、骨を患部を切り開いた時点で、圧迫されていた血管の血流に変化が生じるためにこうした再出血といった症状が発生することがあります。

再出血が発生すると起こるのは、患部の部分の出血による損傷です。
手術中に血管が破れた先の組織に血液が流れない場合は、その分の壊疽といったことが発生するようになります。

起こる合併症としては、神経後障害と呼ばれ、意識障害、運動障害、感覚の変化や、失語、視覚障害と言った症状が発生します。
同じ患部は、血管の形や血流の関係上破けやすくなっているので、細心の注意が必要とされている合併症です。

脳血管攣縮

脳血管攣縮とは、脳の血管自体が元々の太さに比べて細くなってしまう症状です。
この症状はくも膜下出血が起こってから数日後に起こる合併症になります。

この合併症は血液が血管の外に出ることによって発生し、血管の外から血管を刺激して血管の径を細くしてしまうのです。
その結果、出血は起きていないものの脳の組織に酸素が行き渡ることが無くなるために、脳閉塞と似たような症状が起こります。
こうなると血液が行き渡らない部分の組織が壊疽した分だけ、障害が出るようになるのです。

この合併症は、手術後2週間の間に出ることが知られており、順調に回復したようでも、起こることがあるので回復期までは注意するようにして下さい。
出血が無ければこの脳血管攣縮が起こることは無いので、医師の指示にしたがって術後は過ごすことが大切です。

水頭症

くも膜下出血によって、血液が髄液に漏れることによって本来循環している脳髄液の髄液が過剰に溜まってしまう症状です。
脳髄液が溜まると、脳を外から圧迫するような症状になり、意識を失ったり、慢性的な状態が続くと痴呆・尿失禁・歩行障害が発生いたします。
この症状の場合は、脳圧を計測後手術によって脳髄液を抜くことが必要になってきます。

まとめ

くも膜下出血の合併症で、多いのは再出血、脳血管攣縮、水頭症です。
再出血は一度目の出血を見逃している場合に発生の確率が高くなります。
脳血管攣縮の場合は術後の過ごし方によって発生の確率が変わってくるので、脳血管に負担を強いるような生活は禁物です。
水頭症は、くも膜下出血が発生した際に起こる急性症状の意識障害と緩やかな出血の場合、慢性的発生することも知られているので痴呆・尿失禁・歩行障害の症状がある場合は検査をお薦めいたします。

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