外傷性くも膜下出血の予後

はじめに

従来のくも膜下出血でおこる後遺症以外に外傷性症状が治まったあと併発されている脳挫傷やびまん性軸策損傷などの脳損傷による機能機能障害が残る可能性が高いと考えられます。
広範囲の前頭葉による障害が残ると考えられます。
それでは、予後について順番にお話していきましょう。

脳外傷損傷による脳組織損傷による障害について

外傷性くも膜下出血が発生するということは、一般的に同時に脳の外傷は伴うことになり、外からの衝撃が大きければまず、直接的に加わった脳損傷(直撃損傷)と外部の力が反対側の脳損傷を起こすこと(対側損傷)があり、特に事故などで後部の損傷が起きれば頭の前の部分の前頭葉に障害が起こる場合が多く、対側損傷は直撃損傷と違い広範囲に脳を座滅させると考えられます。
脳の座滅(脳組織が潰れて破壊されること)が生じるとそのまま症状が治まっても高次機能障害として残る可能性が高いようです。

高機能障害とその後について

脳組織の広範囲の座滅に伴う高次機能障害ですが、その損傷の場所によって様々ですが、意識障害や麻痺が考えられるでしょう。
発症してから意識障害の程度が重くまた昏睡状態が長いとそれに比例して障害が重く残る傾向にあります。

また、障害については、意識障害、体の麻痺や、てんかん(意識がなくたったりして、急にからだが震えたり、つっぱった感じになったりするのを繰り返すこと)や失言など言葉がうまく言えないまたは、見当識(それとものを認識できない)や記憶障害、健忘や(傷の受けその時の記憶や、以前の記憶が抜け落ちてします)または新しい記憶が出来ないなどの記憶力現象などとその方の気質のもの変貌。

例えば抑うつや自発性低下、感情コントロール不能などの要素が加わり、単に機能だけ障害だけではないのが特徴と言えます。
後遺症が確定するまでには1年から2年位といわれ、それまでの間にゆっくりとその人のペースに合わせてリハビリをすることによって、意識障害から順番に運動機能そして高次機能障害が回復してくるといわれます。
また精神的な後遺症のため行動が起こせないなどの事もあるので、体の機能回復と共に精神的な機能の回復の両方を考えたリハビリを行う必要があります。

リハビリ
体の機能回復と精神的な機能の回復の両方を考えたリハビリが大切

まとめ

脳動脈瘤が原因と違い外傷性は脳の広くの組織までの障害が現れるため、単に体の機能障害だけではなく精神的な障害も併発されるため、精神気質的な障害が回復されなければ、体の機能状態も改善も難しい為、ご本人が以前と同じ事ができなくなってショックをうけたりもすると思われるため、家族としては焦らずに出来ることからリハビリを開始し続けることが機能回復の為の行動を起こすように努め、すこしずつできることに達成感があり、また、目的があればより積極的に取り組むことができるのではないでしょうか。
この為には医療スタッフとご本人そして家族が状況に応じて対応して続けることが大切でしょう。

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