孫悟空の頭の輪と比喩される緊張型頭痛

孫悟空の頭の輪と比喩される緊張型頭痛の概要

緊張型頭痛の痛みは孫悟空の頭の輪に例えられることがあります。
孫悟空の頭の輪を実際にはめたことがある人はいないと思いますが、頭の周りが締め付けられるような痛さがわかりやすく表現されています。
頭を周りから押さえつけられているような痛みが、じわじわと続くのが緊張型頭痛の特徴です。
頭の右側だけ、左側だけ、というように一部だけが痛むのではなく、頭全体に重い痛みがあります。
激しい痛みはありませんが、鈍い痛みが長く続きます。
頭の痛みだけでなく、首や肩の痛みや、目の疲れ、全身の疲労感を伴うことが多くあります。

孫悟空

緊張型頭痛は診断基準あるの?

緊張型頭痛と診断される基準には
頭痛が持続すること
痛みが両側にあること
頭が締め付けられるように痛いこと
激しい痛みではないこと
運動などで悪化しないこと

問診で患者の症状を聞いたときに、このような症状がある場合は緊張型頭痛の可能性がある、と判断されます。

緊張型頭痛であることを的確に診断するためには、頭痛が他の傷病によるものでないことを確認する必要があります。
そのために血圧や体温を測ったり、血液や尿の検査をしたりすることもあります。

緊張型頭痛は首や肩の痛みを伴うことが多いのですが、首や肩の骨や神経に異常がないかレントゲンやCT検査で調べることもあります。
このように、患者の訴える症状と検査の結果から緊張型頭痛であることを診断します。
問診のみで判断し、薬などで治療して様子を見る場合もあります。

緊張型頭痛と僧帽筋の関係

僧帽筋とは、首の付け根から肩にかけて、背骨から外に向かっている筋肉のことです。
僧帽筋には肩甲骨を動かす作用があり、肩こりと深いかかわりがあります。
姿勢の悪さや、冷え、ストレスによる緊張状態が続くと、僧帽筋は硬くなり血流が悪くなります。

姿勢が悪さ

筋肉が硬くなり、血流が悪くなると老廃物を流すことができず、溜まってしまった老廃物が神経を圧迫し痛みを発生させます。
これが肩こりの状態です。
僧帽筋で発生した痛み物質が神経を刺激することで、緊張型頭痛が引き起こされます。

緊張型頭痛と咀嚼筋の関係

咀嚼筋は耳の下に位置し、下あごを動かして口を開けたり閉めたりする働きをする筋肉です。
歯のかみ合わせが悪かったり、顎関節症があったりして咀嚼筋に負担がかかると、咀嚼筋が硬くなり血流が悪くなります。
僧帽筋の場合と同じように、咀嚼筋に溜まった老廃物が経を圧迫し痛みを発生させます。

ストレスで歯を食いしばることが多かったり、寝ている間に歯ぎしりをしたりすることで咀嚼筋に負担がかかることもあります。

歯ぎしり

また、虫歯が痛くて片側の歯だけを使い続けると、やはり咀嚼筋に負担がかかってしまいます。
このように咀嚼筋に負担がかかり、筋肉が硬くなって痛み物質が発生し神経を刺激すると緊張型頭痛が引き起こされます。

緊張型頭痛は長く続く頭痛?

緊張型頭痛は激しい痛みはありませんが、じわじわとした痛みが毎日続きます。

片頭痛の場合は激しい痛みがありますが、数時間から数日で落ち着きます。
痛みが起こるのは月に数回程度です。

緊張型頭痛は朝や昼間など痛みがない時間や、痛みが軽い時間はありますが、毎日続くのが特徴です。

痛みの程度は片頭痛より軽くても、痛くない日がないというのが緊張型頭痛のつらいところです。
緊張型頭痛は筋肉の緊張が原因で起こります。
一度痛みが発生すると、その痛みのせいで筋肉の緊張状態が悪化する、という悪循環に陥ってしまいます。
病院で治療をする、セルフケアをする、生活習慣を変えるなどの対策をしなければ、この悪循環が続いてしまうため緊張型頭痛は長く続くのです。

人気の記事

サイトリンク

免責事項