コミュニケーション障害は遺伝するの？
吃音、ドモリは先天性の要素がある程度含まれていると感じられている傾向は現在でも少なくありませんが、その一方で方言訛、独特のイントネーションなどは代々引き継いできた文化による影響や慣わしが幼少時の心理や価値観に植えつけれた事によって形成つけられた事と観る向きもあります。
喋り方（くせ）などは意識しなければ中々改善が望めませんが、必要に駆られると自然適応できる様な能力が人間には生まれつき存在しているともいわれます。
罹患者自身の多くは、吃音の発症原因を身近な親族や周囲に責任を押付ける傾向が強いといわれます。
単に八つ当たりで責任転嫁するのでは無く、心底その様に考えに固着し周囲に対してただただ反駁（はんばく）する場合もあります。
この無意味な発想自体が知覚に問題があると思われ、しかし根の深い問題と成って心のシコリと成って残ります。
精神的要因からの吃音、ドモリについての解決策は限られ、端的にはその本人の精神的成長と努力が求められます。
ADHD（多動性・衝動的・注意欠陥障害）
症例に幅があるADHD。
その中でも非生産的行動（他者への威嚇など）が目立ちます。
年相応な思慮に欠けその時々の思いつきで軽率な行動によって自ら生活の質を下げている状態です。
この様に集中力に欠けたADHDはコミュニケーション障害の原因である可能性は高いと一般的にはいわれています。
情報収集能力が乏しく、相手の忠告に対して自分に都合よく受入てる傾向（思い込み）があり、先走り、合理性に欠けた失態を繰り返します。
兎に角自らの主張（話す事）が中心である為、当然コミュニケーション本来の役割（相乗効果）は適いません。
行動にはその最終的な目的を策定（想定）し途上における各問題点への対応を想定する必要があり、状況判断や戦略的な段取りを考える一定の集中期間が必要に成ります。
衝動に駆られながらの無軌道な行動（行為）の帰結は偶然性や幸運といったベストな仮説にすがる方法以外には皆無です。
それ故、一定の柔軟性や新奇性は在りますが、基本的に無計画である為、長期的問題への行動には必然的に受身体制を強いられます。
結果的に益を得られる可能性は低いと思われ承認欲求に影響が出ます。
遺伝子ではなく家族病
遺伝的要因が強ければそっくりその性質が後世にも引き継がれますが、ADHDの症状の有無または、程度の差は家族構成員それぞれ異なります。
その一方で遺伝上関係のない筈の夫婦の場合において、ADHD衆生が双方に生じる場合もあります。
これは長期間共同生活する事によって無意識に双方の価値観へと馴化してゆき蔓延するウィルス感染の如く感染すると考えられています。
なお、医学的な知見においてはADHDの発病とは遺伝配列との因果関係は未証明状態です。
