トップページ >> 脳梗塞は症状にも個人差がある

脳梗塞の症状

脳梗塞は、詰まってしまった血管の部位によって、症状にも個人差があります。
「もしかしたら脳梗塞かな」という症状も多様です。

「内頚動脈(頚動脈の延長)」の脳梗塞

まず、脳の顔側(前大脳)や中央部(中大脳)へ血液を供給している「内頚動脈(頚動脈の延長)」に脳梗塞が起こった場合には、下記の症状が現れることがあります。

  • 言葉が出にくくなり、人の言葉が分からないなど、会話が成り立たなくなる(失語)
  • 一部、または全ての字が読めない(失読)
  • 一部、または全ての字が書けない(失書)
  • 理解して、できるはずの行動ができなくなる(失行)
  • 脳梗塞が起こった反対側の半身・半顔面の麻痺
  • 触感や痛覚、冷温の温度感覚の麻痺や過敏

心臓や頚動脈から血栓が運ばれて詰まった脳梗塞では、頚動脈から脳に向かって細くなり始めた部位が詰まりやすく、脳全体に血液が行き渡らなくなってしまうため、意識障害などの症状が重く、命を落とされる方も少なくありません。

「椎骨動脈」の脳梗塞

また、頚椎(首の骨)の内側を通って、小脳や脳の中心部(脳幹部)へ主に血液を供給している「椎骨動脈」の脳梗塞は、下記の症状が現れることがあります。

  • めまい
  • 吐き気(おう吐)
  • 偏頭痛前兆のない激しい頭痛
  • 口・のどの麻痺(ろれつ、嚥下障害)
  • 手足が勝手に動いてしまう、逆に手足が麻痺する
  • 視界の欠け
  • 記憶障害(長時間覚えていられないなど)
  • 痛覚や温度感覚の麻痺、過敏

この場合も詰まった部位によって脳の損傷レベルが大きく変わります。

特に大脳は人間として他の動物より発達している器官なので、血流が少しでも減ると、ことば・読み書きなど人間としての生活に支障が出る症状があらわれます。

小脳や脳幹部の脳梗塞は運動機能・食事や痛覚など、生命としての生活に関わる症状が多い特徴があります。
心疾患や高血圧・糖尿・高脂血症などの持病がある方や、慢性的に運動不足の方は痩せていても脳梗塞のリスクが高く、メタボリックシンドローム・喫煙・過度の飲酒・精神的なストレスも血栓ができやすくなる原因の一つです。

メタボリック
メタボリックも血栓ができやすくなる原因の一つ

デスクワークの多い方、定期的に健康診断を受けていない方は、リスクを避けて脳梗塞を事前に回避しましょう。
脳梗塞は治療開始が早いほど回復も早くて後遺症が少ないため、セルフチェックを怠らないようにして、疑わしい症状がある場合はできるだけ早く医師の診察を受けるのが正解です。
また脳梗塞は今まで一人でできていたことができにくくなってしまう、後遺症の多い病気です。
例えばご家族・お知り合いに少しでも疑わしい症状が見られた場合、かかりつけ医などに付き添い、診察を受けることを促しましょう。

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