トップページ >> 自律神経失調症の治療期間は、長くなってしまうケースが多いようです。

自律神経失調症の治療期間

自律神経失調症、うつ病などの心因性の病気は、治るまでの期間にかなり個人差があります。
原則としては、他の病気と同様に、発症してから早期の治療を行えば、早く完治します。
しかし、現代では発症していても無理して、病気に気付かず、発症して長期間にわたり放置してしまうケースが多いので治療期間が長くなってしまいます。
また、患者の年齢(若い人ほど治療期間が短い傾向がある)や性格、病気の種類、原因の根深さなどによっても治療期間は変わってきます。

喜怒哀楽
性格、病気の種類、原因の根深さなどによっても自律神経失調症の治療期間は増減します。

一般には、まったく治療が必要なくなるまでに、早い人で3~4か月、長い人の場合は2~3年から、10年近くに及ぶ人もいます。
通常、治療を始めてから1か月ほどで症状自体はよくなってきますが、これは薬などによる一時的な症状の改善に過ぎず、もしそこで治療をやめてしまえば、再び症状がぶり返して襲ってきたり、再発により更に悪化する場合があります。

これらの病気の原因は、主に心にあるので、治療のためには長期戦にのぞむ覚悟が必要になります。
治療期間を短くすることに一番重要なことは、患者自身が心の底から治りたい、病気を克服したいという強い意志をしっかり持つことです。
また、忘れてはいけないことは、医師は病気の原因を探り、治療方法を色々な形で提示してくれますが、実際にそれを行うのは患者自身だということです。

患者自身が自分を知り、自分の病気を正しく認識し、原因である心の問題に向かい合い、良い方向に軌道修正をしていかなければ、治療効果はなかなか得られません。
そして、担当医をしっかり信頼しながら、医師に任せっきりにするのではなく、医師の手助けを活用し、医師と二人三脚で治療に取り組んでいくことが大切です。

ここで大切なことは、自分自身が病気なのだと認めること、そしてその病気の克服のために、しっかり病気と向き合うことです。
できるだけ、早めに発見し、治療に取り組むことが大切です。

以前にも紹介しましたが、治療方法を紹介します。

薬物療法

自律神経失調症の治療によく使われる薬には、抗不安薬(精神安定剤)、自律神経調整剤、睡眠薬、抗うつ薬などがあります。
これらを総称して向精神薬と言います。

抗不安薬(精神安定剤)
自律神経失調症や神経症(不安障害)の治療で最も多く使われている向精神薬です。
脳の視床下部に作用して、心身の緊張をほぐし、精神を穏やかにして、自律神経を安定させる働きがあります。
いらいらや不安感が徐々に軽減して効果が実感できますが、副作用も出る場合もあるので、医師と相談した上で服用しましょう。
自律神経調整薬
脳の視床下部に直接作用して、交感神経と副交感神経のバランスを整える薬です。
抗不安薬と比べ、作用が穏やかで副作用も少なく、ゆっくりと効いてくるので劇的な効果は期待できません。
また、自律神経末梢作用薬という種類もあり、視床下部ではなく、交感神経・副交感神経の末梢に直接働きかけて自律神経のバランスを整える薬もあります。
自律神経失調症の中で軽い不安感や緊張感とともに、動悸、のぼせ、めまい、胸の痛みなどの循環器系の症状に苦しんでいる患者や、抗不安薬と併用して使われます。
睡眠薬
睡眠障害(不眠)は、自律神経失調症や神経症の代表的な症状のひとつです。
睡眠障害が続けば、生活リズムや体調が崩れ、ストレスが増加し、自律神経のバランスがさらに乱れてしまい、自律神経失調症や神経症の症状を重くしてしまいます。
睡眠薬は、中枢神経系に働きかけて、その働きを抑えて眠りに導く薬です。
注意しなければならないことは、睡眠薬も抗不安薬と同様に習慣性・依存性があるので、長期服用していると、睡眠薬なしでは眠れなくなる恐れがあることです。
そうならないために、用法・用量・服用期間は、必ず医師の指示を守らなければなりません。
抗うつ薬
本来はうつ病に使われる治療薬ですが、抑うつ感を訴える自律神経失調症や神経症で抗不安薬では改善しない患者に処方されることがあります。
脳神経細胞をつなぐシナプス内で、アドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質の濃度を保つ作用があり、精神活動を活発にする作用があります。
抑うつ状態や悲哀感を和らげるのと同時に、行動や思考面での抑制を取り除いて、自分で行動する意欲を高めます。
また、頭痛や手足のしびれや背中の痛みなどを鎮める効果もあります。
抗うつ薬は、他の薬と比べて効果が現れるまでに時間がかかります。
また、効果より先に副作用が現れるので、そこでいったん服用をやめてしまう人もいますが、副作用は効果の前兆と言えるので、服用を続けることが大切です。

薬物療法で一番重要なことは、医師の指示にしっかり従い、服用していくことです。
薬物療法は、用量、用法を守らなければ、その効果はうまく発揮することができません。
自分の判断で量を減らしたり、服用を途中でやめたりすることは、とても危険行為です。
わからないことがあれば、すぐに医師に聞き、詳しい説明を求めるようにしましょう。
自分の体や心の異変などは、自分自身が敏感に気づくようにし、医師と相談しながら服用していきましょう。

医師
自律神経失調症の薬物療法で一番重要なことは、医師の指示にしっかり従うこと

心理療法

カウンセリング
心理療法の基本の治療方法です。
抑圧されている患者の心を開き、問題点を引き出し、解決するよう誘導するのが目的です。
カウンセリングで一番大切なことは、医師やカウンセラーと患者の信頼関係です。
患者の方も、対話の中で信頼できると感じたら、心を開いて自分を正直に打ち明けることが重要です。

医師との面接を通して、患者が抱えているストレスや不安のもとを探り出し、医師と患者が協力してそれを解消し、心のバランスを取り戻そうとすることが心理療法です。
患者自身が、自分を悩ましているストレスの原因や、性格的な偏りなどを知り、治療を前向きに取り組むことができたら、治りは速くなります。
心理療法は、患者の心に直接働きかけ、不安を無くしたり、ストレスを取り除いたり、ストレス耐性を高めたり、心の持ち方を変えることを手助けしていきます。
でも、忘れないでほしいことは、治すのは自分自身だということです。

その他の治療法

音楽療法という、音楽の持つ生理的、心理的な作用を利用して、心身の疲労の回復や、機能の改善、生活の質の向上などを図る方法があります。
音楽には優れた心身のリラックス効果があります。
音楽を聴くことによって、脳からアルファ波が出て心が落ち着き、副交感神経が優位に働いて心拍数が減少し呼吸もゆったりし始め、免疫力や代謝がアップします。

またアロマセラピーという芳香を利用した治療法もあります。
アロマの香りには、音楽と同様に心身をリラックスさせる効果があります。
楽しみ方も色々あるので趣味にすると楽しくできるかもしれません。
どちらの治療方法も副交感神経を働かせ、リラックスさせるという効果があります。

リラックス
音楽療法やアロマセラピーにはリラックス効果があり、自律神経失調症の治療法として効果的です

最後の一番しっかり行う治療方法は、生活改善です。
この方法は治療法というより、予防法です。
不規則な生活や偏った生活をしていると、自律神経のバランスを崩しやすいので、自律神経を乱さないように、ライフスタイルを見直します
生活改善の基本要素は、睡眠、運動、心身の休息、食事(栄養)の4つです。
また、現代の日々は多くのストレスにさらされることが多く、全くストレスから逃れることは不可能です。
したがって、ストレスと上手に付き合い、日常的にストレスを解消していくことも大切です。

自律神経失調症の治療期間には時間がかかると覚悟をしておけば、治療中の際、不安を少し、軽減させれます。
現代では、頑張り過ぎて患ってしまう人々が多いので、少しでもおかしいかな?と感じれば早めに病院で検査をするよう、おすすめします。
早期発見が一番、治療期間を短くできるので。
もし、気付くことが遅くなってしまっても、苦しまないでください。
根気よく、治療に前向きに取り組むことができたなら、必ず治ります。

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