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統合失調症の空笑いと躁うつ病との比較

空笑いとは

空笑いとは、健常者で第3者の立場から見た意味もなく笑っている症状です。
原因が解らない人は大概が不気味な印象を持ちます。
患者当人にとっては幻聴相手と対話している状態で、その過程に於いて出てくる症状だと言われます。

しかし幻聴の場合、大抵の場合は関係被害・注察念慮に晒された患者に対し、“声“は人格否定する内容で占められ対話できる人格として登場しません。

症状
  • ①人間は元より、マンガ、TV、ラジオ、PCなど外部刺激に接している訳なも無いのに独りごとブツブツ言いながら突発的に笑いが出る。
  • ②日常でもTV、ラジオなどの他に物に話しかける。
  • ③対人関係でのトラブル・ストレスが原因で当初は関係被害念慮が発病し孤立感など苦痛回避の為に生じるケースが多い。
診断

空笑いの場合の診断では精神科の専門医が執拗に複数の質問を投げかけ、それに対する患者の反応や答えの内容を吟味します。
加えて色々な動作や行動を促しその反応も吟味します。

羅患している場合は、医師に支持された内容通りに動作が出来ない事があり、又質問の答えとして意味しない内容や言葉自体に意味を失っている声を反復発声する事があります。

治療

精神科で処方される抗精神薬での服用治療が中心で、脳内分泌物質の調整を行い、心の中の話し相手である幻聴現象自体を断切ります。
その上で医師のアドバイス受け、必要に応じて薬を服用しながら社会復帰の為に継続治療が必要になります。

統合失調症と抑うつ・躁鬱

抑うつとは、一般的に気分が落ち込んで活動が不闊達な状態です。
感情や幸福感にも影響し、表情と同様に欠如している状態です。
当然ながら本人にとって、原因が明確で且つ一時的な場合は異常ではありません。
下記の様な状態が恒常的又は長期に及んでいる場合は躁鬱病又は精神分列症による抑うつ症状(又は前駆期に於ける陰性症状とも言われる)の可能性があり、統合失調の場合、症状に対し根拠も不明瞭で、患者本人には病識が無い場合が多いと言われます。

一見して、躁鬱病又は精神分列症を区別する事は困難で実際に重複する概観に目が行きます。
しかし通常の状態とは何かを理解して現在の状態と異なる事を自覚できているか、いないか(病識の有・無)によって判断できる場合もあります。

純粋に抑うつという状態に浸る主な因子
  • 身体疾患(伝染病、神経疾患、生活習慣病)
  • 外部要因(薬物乱用など)
  • 精神障害(脳内物質の分泌など)
躁うつ病と統合失調症での抑うつ症状(陰性症状)との比較
比較項目 うつ病 健康な人 統合失調症
原因 気遣い 積極的に行う。相手に主ねる余り気負いが生じる。 適度な対応と必要以上な気負いは持たない。 周囲からの評価などに振り回され不安・心配も多く、自信の行為に自信が持てない。
抱え込み 人の分まで問題を抱え込み、頑張りすぎる傾向があるが、後悔などはしない。 手に負えない事は断り、適度な事柄には協力すし無理は避ける。 他人との間に依頼したり、断ったりする事が苦手。過度要求に後悔する事が多い。
取組みの姿勢 前向き・積極的・気負う 前向き・積極的 後ろ向き・消極的・後悔
思考パターン プラス思考・楽観的 プラス思考・楽天的 マイナス思考・取り越し苦労
ペースの保ち方 オーバーケースに成る。 マイペースを保てる。 周囲に振り回され何時もペースを乱されている様に感じる。
基本症状 精神的余裕 余力が殆ど無くいっぱい、いっぱいに成る。 余裕が常に保てている。 余裕の無さへの自覚がない。
意欲・気力 無気力感では無い。 ある。 持続・耐久性に劣る。
パニック障害 パニックには陥らない。 パニックには陥らない。 複数の依頼や苦手な事柄に直面する度に浮足立つ。
ストレス 感じる 症状なし 感じられない
疲労感 感じる 感じ取れる なかなか自覚出来ない
肉体的ダメージ 感じる 感じ取れる 感じられない場合~快楽に浸る
トラウマ 無い 無い 過ぎた事柄に引きずる傾向が強
フラッシュバック 無し 無し 発生し易い
社会不安障害 稀に発症する事もある。 無し 発症し易い局面も有す。
全般不安障害 稀に発症する事もある。 無し 発症し易い局面も有す。
自傷願望・自傷 稀に発症する事もある。 無し 消失願望が強い為その延長線状上に自傷願望に繋がる
CT検査所見 大脳側頭葉 萎縮なし 萎縮なし 萎縮が進行と共に大きく成るケースもある。
大脳頭頂葉 萎縮なし 萎縮なし 萎縮が進行と共に大きく成るケースもある。
治療 抗うつ剤 有効 無効 中度
抗うつ剤(副作用) 軽度 重度 中度
向精神薬 無効 無効 有効
抗精神薬(副作用) 重度 重度 軽度
抗不安薬 無効 無効 有効
抗不安薬(有効量) 少量 大量(陽性症状の発症時)
生活習慣病の治療効果 有効 無効
その他 病識 自覚 不十分又は無自覚
凡例
重度:効果又は副作用が略、全員に症状が出る。又強く出る。
中度:条件や症状の状態によって効果又は副作用に違いが出る。軽度:効果又は副作用が若干の影響がある。
有効:高い効果が認められる。
無効:副作用が確認出来ない。
ー:対象外

統合失調症の相談機関

医療機関
  • 精神科病院
  • 大学病院
  • 総合病院・精神科 精神科クリニック

急性期に於けるパニック状態下、症状が不安定で起伏が大きい場合は病床と夜間治療の用意されている病院で診断・受診する事が望まれます。
クリニックの特徴は気軽で来院しやすさが特徴です。
従って症状が前駆期の場合や長期回復期中など比較的症状が軽症な場合に適している様です。

支援制度

2006年に障碍者自立支援方法が施行され、統合失調症の場合も精神障害福祉手帳を公布された折、医療公費負担の他、自立支援に向けてのサービスが受ける事ができる様になりました。
日常生活や就労が困難な場合は障害年金の受給が可能です。

家族会

患者は元より、その家族の負担も大きく又、生活環境の中で相談できる環境は通常整っていません。
そこで同じ悩みを抱えている家族同士が集まり、コミュニケーションやピアヒヤリングができる環境を用意している医療施設があります。

又はケースワーカーを用意されている医療施設もあります。

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