自律神経失調症の症状は数え切れないくらいあります。
また1つの症状があらわれるのではなく、同時にいくつもの症状があらわれることもあるのです。
そして自律神経失調所症の特徴といってよいのが、同じ症状がずっと続くわけではなく変わっていくということです。
たとえば、頭痛やめまいの症状で悩まされていた人がいますね。
その人が、頭痛が解消されたと思っていたら、今度は急に蕁麻疹が出て悩まされるといった状況です。
では自律神経失調症の主な症状はどのようなものがあるのでしょうか。
主に体に異変が起こる【肉体的症状】と【精神的症状】に分けることができますので、それらをやかりやすくお伝えします。
- 頭
- 頭痛、偏頭痛、頭重感、筋緊張性頭痛、脱毛、頭の痛み方や痛みの度合い、痛む場所などさまざまですが、側頭痛がズキズキと痛かったり後頭部のあたりが締め付けられるような痛みを感じることが多いです。
後頭部や頭全体が重く圧迫感を感じることもあります。
- 眼
- 疲れ目、瞼のけいれん、ドライアイ、涙目、目が開かない眼精疲労の症状が出たり、目がしょぼしょぼする、瞼の上が重くなったり鈍い痛みを感じたりします。
瞼のけいれんは自律神経失調症の代表的な症状です。
ドライアイといって、いつもと変わらない生活をしているのに、目が乾いたり痛みを感じたりします。
- 耳
- 耳鳴り、耳の閉鎖感
耳の中で「ザー」というよう雑音と感じる耳鳴り音が続いたり、突然聞こえてくることもあります。
耳に何かが詰まっているような閉鎖感があります。
また、平衝感覚の狂いろしてめまいが挙げられます。
- のど
- 異物感、圧迫感、イガイガ感、のどの詰まり、特に食事をするときなどに、のどの異物感を感じることがあります。
風邪をひいたときのように、のどの奥がイガイガします。
- 口
- 口の渇き、口の中の痛み、味覚障害、唾液が異常に出る。
口の中が常に乾いていてのどがからからの状態です。水分を摂っても解消されません。
食べ物の味がわからなくなります。また味の種類が違って感じます。
- 心臓.血管系.循環器系
- 動悸、胸の圧迫感、めまい、たちくらみ、全身ののぼせ.冷え.ほてり.しびれ、息切れ、呼吸困難、息苦しさ、手足のほてり.冷え.しびれ、体のふらつき、大量の発汗、寒気、高血圧、低血圧、血圧の変動、不整脈、胸の痛み。
自律神経失調症になると血液の流れ悪くなるため、室温や気温かに関わらず突然暑くなったり、逆に手足が冷えたりするのが特徴です。
- 呼吸器
- 驚いたり緊張したわけでもない、運動していないときに急に呼吸が苦しくなることもあります。
- 消化器系
- 慢性胃炎、神経性胃炎、過敏性腸症候群、下腹部の張り、食欲低下.食欲過食、不振、拒食、食道のつかえ、異物感、吐き気、胃の不快感、便秘、下痢、ガスがたまる、胃の不調が起こります。
また、過敏性腸症候群といって下痢と便秘を繰り返す症状も見られます。
- 皮膚
- 皮膚の乾燥.かゆみ、多汗、汗が出ない、冷や汗をかく
わけもなく大量の汗が出たり、緊張していないのに冷や汗をかく、逆に暑いのに全然汗をかかないという症状がでます。また緊張していないのに掌や足の裏に汗をかくのも自律神経失調症の特徴です。
- 泌尿器
- 頻尿、尿が出にくい、残尿感がある
水分を摂っていないのに頻繁にトイレに行きたくなったり、逆に尿が出ない、残尿感などの症状があります。
- 生殖器
- 性的不全、早漏、射精不能、生理不順、外陰部のかゆみ
このように男性生殖器、女性生殖器に異常が生じます。
- 首.肩.背中
- 首、肩、背中のこりや痛み、張りがある。
ただのこりに加え、痛みを感じるほどの張りやこりが生じることもあります。
- 筋肉.関節
- 筋肉.関節の痛み、関節のだるさ、力が入らない。
運動したわけではないのに痛みやだるさがあったり、時には歩けなくなるほどひどく痛むこともあります。
- 手足
- 手や足の痛み、足のふらつき、大量の汗をかく。
自律神経失調症になると血液の流れが悪くなるのでしびれや痛みが発生します。
- 全身
- 疲れやすい、微熱、倦怠感、疲労感、力が入らない、不眠、大量の発汗や冷や汗、震え。
倦怠感や疲労感などは自律神経失調症の症状の中でもっとも多い症状といってよいでしょう。とても疲れやすく、全身に力が入らないこともあります。
眠りが浅くすぐ目が覚めたり、寝付けない、起床時の疲労感などの症状もあります。また、乗り物酔いしやすくなります。
このように自律神経失調症の体の症状は、まさに全身に及びます。
自律神経は全身の器官をコントロールしているので、バランスが崩れてしまうと全身の機能に支障をきたしてしまい、体中にさまざまな症状が出るのです。
症状の程度も人によってはさまざまで、同じ人でも日によって症状が重かったり軽かったりします。そのため「気のせい」と見過ごしてしまいがちになることが多いのも事実です。
病院で検査しても異常がないことが多いため、医師に軽くみられがちなこともあります。
- 感情的
- 怒りっぽくなる。すぐに悲しくなる。情緒が不安定になる。変にハイテンションになる。
- 不安感
- 原因が分からないがとにかく不安になる。恐怖心に襲われる。人間不信になる。あり得ないことをずっと考えている。
- ネガティブ思考
- 何かと悲観的になる。落ち込むとなかなか治らない。ささいなことが気になる。
- 無気力
- やる気が出ない。何もしたくない。そんな自分に自己嫌悪になる。
- 集中力の低下
- 集中できない。記憶力が低下する。物忘れがひどい。
このように自律神経失調症の心の症状は、かなりの数になります。
これらの症状の程度も人によって様々で、同じ人でも日によって症状が良かったり悪かったりするため、「気のせい」と思われることもあります。
このような心の症状は、病院で検査をしても異常がないことが多いのが現状です。
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