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うつの重症化と思春期のうつについて

うつ症状に於いて長期の放置は通常の治療では適応不可能な状態に成りえます。
抑うつ気分・食欲不振・睡眠障害という典型的な特徴に加え自傷願望を抱く様に成ります。
孤立状態の常態化は本人の自尊心の崩壊状態を促し、自らをこの世から消去したい欲求が芽生えます。

叉、統合失調症に症状が移行し、妄想・幻覚を見る様になるケースも有ります。
この様に重症の場合は原則的に入院と特殊な治療が必要に成ります。

重症化した場合の治療方法は限られています。
通常の投薬治療の他に電気刺激や磁気刺激療法が採用されます。
能に直接刺激を与える方法で試行回数にも制限があり、有効回数超過しても効果が現れない場合は現在の所、有効手段は無く、自傷や他者への暴力性の可能性がある場合には終身(長期)入院が必要に成ります。

重度のうつ 自殺統計

日本での自殺原因の7~9割近くは何らかの精神疾患を患っており、その内うつ罹患者の場合が6~7割で他の疾患と比較し極めて高い割合を推移しています。

叉、重度なうつ病患者の内6人に1人の割合で自殺している様です。
この確率は一般人口に占める割合との対比でも数十倍の開きが在ると言われます。

症状自体は重症では無くとも自殺行為に及ぶ場合もあり、未遂であった場合でも何度も自殺を繰り返す可能性は高く、死に対しての拒否反応(ハードル)が低く成って行きます。
症状が見えにくい分、医師や関係者は注意が必要に成ります。

極度な精神運動静止や不安焦燥感や強固な不眠状態などの段階では客観性もあり自殺企画を企ていても他者に悟られない様に目の届かない時間帯や場所を選択しています。
普段とは異なり表情変化(明るくなる)は回復ではなく決行のサインである可能性も否定出来ません。

絶望感、厭世的な態度や無価値観を自覚している患者の場合も注意が必要です。
海外では患者から吐露される絶望感(無力感)の言葉と自殺行為との関係性を専門に研究している学者もいます。

心気不安・罪行妄想・貧困妄想を自覚している患者と妄想を否定している患者との間にも5倍程の自殺確率に開きが出ます。
妄想内容は他者からの暴言や存在否定の言葉に常に悩まされる妄想状態(関係被害念慮)がケースとして多い様です。

症状が心気妄想まで至らなくとも、身体(内臓疾患)症状に現れる場合があります。
特に自律神経系の異常と成って現れ内科治療のみ専念し精神治療に及ばないケースもあります。
この様なケースでは幾度も病院を変えて病気を探し続け、最終的には気力が萎えて倦怠感だけが残る事が多い様です。
自律神経系の異常の他に高齢者の場合は実際に慢性的な疾患を複数抱えている場合が多く其々の症状が軽度であっても抑うつに罹患すると些細な体調変化にも必要以上に深刻に受け止めるケースもあり、この状態が長期に及ぶと自殺に走る場合も有ります。
この場合も周囲には解り難く同様なケースの場合、周囲は一応は留意する必要に成ります。
高齢者の場合特に実際には抑うつ症状があっても、こころの弱さを他者に悟られる事に強く抵抗を感じ体の不具合を主張する場合が多いと言われる所以です。

叉 認知症(せん妄)と抑うつ症状が併発するケースがあり、急激に自殺願望を抱く様に変化が生じます。
これをDepression(抑うつ) Demenita(認知症) Delirium(せん妄)の3Dが高齢者に於ける自殺危険の三徴と呼ばれています。

うつと思春期

思春期の場合、成人の特徴である長期に及ぶ無気力感や抑うつ症状は殆ど表に出ません。
内省化能力や言語能力が未成熟な為、行動変化や身体変化に結び付きやすい傾向があります。
具体的には登校不適応、食欲不振、睡眠障害、非行、反社会的行動です。
客観的には怠けやサボリに見えてしまいます。
心が繊細である分、この段階でのケアが不徹底であった場合、将来に於けるうつ病罹患の可能性が高めます。

兆候

子供の場合は長期休日の間殆ど外に出ない兆候が見られます。
人(友人や知人)に会って不機嫌(抑うつ)な姿を悟られない様にする為です。

従って自室に閉じこもり、何をするでもなく只、孤独を求める様に成ります。

対処方法

普段の子供の様子を観察しまし、下記の場合は速やかに病院へ赴き、一般的な抗うつ薬の服用治療が必用です。

  • ①現状に於いて何かへの苦痛の症状がある場合
  • ②時間管理など社会性に著しく支障が生じている場合
  • ③学校など社会的な繋がりに嫌悪感や恐怖感を抱いている場合

これと同時に認知行動療法も併用する場合も多い様です。
加えて医師、家族、担任教師など当人に係わりのある人と可能な限り協力体制を構築し本人同意の上、生活上の問題点を明確にして排除する努力が必要になります。
親としては学習面での遅れも懸念されますが、軽度なうつ症状でもまず休養が必要でストレス改善を優先的に対応する必要があります。
子供の場合は軽度なケースでは適当な早期治療によって略、完治する事ができます。

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