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アルツハイマーと家族について

アルツハイマーなどの認知症は家族のケアが大事です・・とは、定番のように言われることです。

もちろん家族は1番患者のことについて知っていますし、病院の場合、親族でないと外来の付き添いが出来ないときもあります。
大きな戦力であるがゆえに、大きく負担がかかるのも家族です。

アルツハイマーの患者と同居する場合

アルツハイマーの患者と同居する場合、出来るだけ患者の心身の状態を良い方向に維持しておくのが最善の方法です。
精神疾患の1つでもあるアルツハイマー、論理性が欠落し「何かがおかしい」という不安にとらわれ続ける患者の気持ちを、安心させるのが同居家族の務めです。
また、それが家族関係を良くして生きます。

しかし、現実には、こちらが患者に対して配慮を考えるばかり、しかも思うようにはいかず、どんどん課題が増えてくることもあります。腹が立ち、疲弊することも多いです。
家族が病むことも珍しくはありません。
こういった状況は決してひとりで抱え込んではいけません。

ある程度進行したアルツハイマーの場合、介護認定があります。
ケアマネージャーと話し合い、患者のためになることは、もちろん家族のためになるプランを考えましょう。

その際には、同居家族だけでなく、別居している親族のことも考えましょう。
出来れば一度顔を合わせて話し合うのがベストです。

その際のポイントは「介護者の生活を可能な限り、守る」ことです。 最近、介護離職が問題になっていますが、安易な離職はお勧めしません。 金銭面で困るのと同時に「仕事を辞めてしまった恨み」を患者に対して、無意識に持つことになります。

そういった意識は、必ずどこかで出てきます。
患者だけではなく、介護者、その他の家族が納得できる介護状況を目指しましょう。
もちろん介護離職も、数々のデメリットを考慮にいれた上で「それでも在宅介護がしたい」という人の場合は、そうした方がいいでしょう。

しかし、覚悟の上の在宅介護であっても、やはり人間拘束状況が長いと、心身の調子を大きく崩します。

だから別居家族との話し合いが大事なのです。
時々は帰省できる、ショートステイのお金は出せるなど、遠距離でも出来る介護はいろいろあります。

家族が誰も患者と同居していない場合

また家族が誰も患者と同居しておらず、遠距離の者だけの場合、

  • 1実家に引っ越す
  • 2家に引き取る
  • 3その他、

の3つの選択肢が考えられます。1,2は、あらかじめ人生設計に組み込んでおくと、問題が減ります。

3のケースは施設に入れる、また認知症の程度が軽かったり、近所や友人と親密な関係を持つアルツハイマー患者の場合、そのままの生活を維持することが病状悪化を食い止めることになります。
生活の変化は誰でも不安を感じるもの、高齢者はその傾向が強く、アルツハイマーなどの認知症の場合は、特に強くなります。

この場合は、実家に監視カメラをつける、1日1回連絡をする、近所に報告してもらうなど、遠距離でも介護は可能な範囲で行いましょう。

普段の生活のチェック

またアルツハイマーの診断から、普段の生活のチェック、ケアマネージャーとの相談は家族でなくてはいけません。
患者を身近で診ている人や、近所の人などと親密かつ良好な関係を築くのは大切なことです。

帰省には、時間や費用もかかります。介護帰省には飛行機会社などの割引もあります。
ケアマネージャーなどプロに相談して見てください。
会社によっては、休みが取りにくいなどの悩みも出てきますが、これもなるべく身近な人に相談してください。

男性の場合は、特に隠す傾向にありますが、今時、認知症は当たり前の病気です。
相談するメリットの方が大きいのです。
横のネットワークを作っていくことで、これからの高齢化社会は成り立っていくのです。

家族の病気は、家族全員の悩みです。アルツハイマー患者本人を含め、全員が幸せになる方法を選びましょう。

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