トップページ >> 脳梗塞の治療 >> 脳梗塞は長期のリハビリと生活改善が必要

脳梗塞とリハビリ

脳梗塞は特に生活習慣から、「脳梗塞になりやすい体質」になった方が発症しやすい病気です。
そのため一度発症すると再発の危険が高く、長期のリハビリと生活改善が必要になります。
脳梗塞のリハビリ(リハビリテーション)には、入院中の医師による医療面と、退院後の家族や福祉による生活面があります。

医療面でのリハビリ

まず、医療面でのリハビリでは、治療と現在の症状の把握・寛解(復旧)を目指します。

麻痺によって体が動かず、寝たきりになってしまうことの多い脳梗塞・脳卒中では、運動不足によって再び血栓ができてしまうのを防ぐ為にも、運動療法によるリハビリが欠かせません。

適度に関節や筋肉を動かすことによって、運動機能が維持されますし、症状の改善にもつながります。

また、健康を損なっている間は免疫上、合併症にかかりやすくなる上に、ものが飲み込みづらい・吐いてしまうといった症状で誤嚥性肺炎なども起こりやすくなり、その観察や治療も併せて行われます。

糖尿や高脂血症でも血栓ができやすくなりますが、こちらも運動によって糖や脂質を代謝(消費)しつつ、食事を見直すことによって症状を抑えられます。

脳梗塞では、運動機能だけでなく、言語や記憶などの活動に後遺症が残る場合もあります。

理学療法士や言語聴覚士といった有資格者がチームを組み、患者の様子を見ながらサポートします。

理学療法士
理学療法士や言語聴覚士がサポートします。

医療面の入院リハビリは基本最大180日に設定されていますが、大部分の方がこの期間中に退院できるレベルまで回復します。
合併症などによって例外的な期間延長は可能ですが、基本的には180日以上になると保険診療ではなくなってしまうため、全額自己負担になります。

生活面のリハビリ

生活面のリハビリでは、同居の家族やホームヘルパー(訪問介護)、デイサービス(福祉施設への通所)など、多くの方のサポートが必要になります。

例えば認知症の後遺症が残っている場合、食事や外出、排泄などのルールが分からなくなっている状態で一人暮らしは不可能です。 過食、転倒、徘徊、火事などの危険がありますが、患者本人がそれすら分からない場合もあります。

脳梗塞を再発させない食事や、運動機能に障害がある方の排泄・入浴には、知識や技術と根気が必要です。

ご家族のリハビリでも、介護福祉で利用できる制度は最大限に活用し、患者とご家族両方の負担を減らす工夫が必要です。

自治体によって制度が違う場合もあるため、役所の福祉課や、お住まいに一番近い福祉施設で詳しい情報を集めましょう。

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