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統合失調症の予後・予防

米国に於いては1990年代から精神保健政策の根幹として「精神障害リカバリー」の充実が図られる様に成りました。
他方、日本では少し出遅れ2010年以降まで専ら治療中心で「精神障害リカバリー」に関して専門科の間でも注力が注がれる事は略在りませんでした。
しかし今日では自立支援法(身体・知的・精神の3種網羅の支援体制)に於ける是非の議論を初め、専門家、政治、行政機関の間にも精神疾患者の社会的活用に関心が向く様に成ります。
障害者の活躍と社会参加は長期的に医療負担減少・失業率低減など公益性にも通じ、更に高齢化による社会人口の低減を補う上でも労働力確保の観点から有効であると判断されたモノと思われます。
ノーマライズの観点からも、当政策の充実は良循環を促します。

しかし精神障害に於ける「リカバリー概念」も依然として曖昧ではっきりした統一見解は統制定義されておらず、専門科(医師側)の考え方やDSMなどからの症例照合による客観性に依拠する場合も多く「リカバリー」の本質一つ取っても意味する所には開きが在ります。
典型例として復帰=完治又は復帰=寛解という概念の違いなど挙げられます。
尚、寛解とは(一定間隔を置いて診断カウンセリングでの受診や薬の投薬)など条件付きで社会生活を概ね送る事が可能な状態を完治した状態と見なす評価です。

予防

米国では予防=統合失調症の早期介入への実践に関しては1990年~2000年に掛けて約10年間で多くの成果が結果と成って現れました。
統合失調症の予防に於いて2004年WHOと(国際早期精神病協会)IEPAによって共同宣言され疾患(症状)に対して早期介入に関して向上・発展の為の具体的な勧告を出しました。
何れにせよ、DSM―ⅤやICD10など症例サンプルで提示されている症状のデータ収集・臨床上での発症待ち(受動的アプローチ)の予防施策では、症状はすでに前駆期より進行し急性期に相当している場合が多く、明らかに罹患者の状態は治療レベルに至っており予防の意味を成し得ません。

一般的な前駆期(予防対象)
①不眠傾向
②過敏症傾向(光・音)
③焦燥感

①~③の症状が継続的の続いている場合はうつ病の可能性が高まります。

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