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アロマの効果で偏頭痛を対処する!?

ある日、炎天下にも関わらず視野がいきなり暗くなって、用心してベンチに座って休んでいたら、ガツンと言う衝撃とともに転げ回るほどの激しい頭痛に襲われました。
周囲の方々が救急車を呼んでくれて、担ぎこまれた救急病院で偏頭痛と言う診断でした。
それ以来、月初めと月中に偏頭痛で苦しむ羽目に陥り困っています。

ネットで対処法を調べると、必ず特効薬としてのトリプタン系製剤が出ています。
確かに救急病院の紹介で受診した頭痛外来が処方してくれた薬もトリプタン系製剤の1つでした。
これを医師の指示通りに服用している分には効きます。

偏頭痛で困るのは、痛みそのものも無論そうですが、その薬の高価な事です。
私が服用しているトリプタン系製剤は1錠で300円(3割負担です。これが自費だと1錠1,000円!)なのです。
痛みに負けて連続して使うと毎日2錠と言う事もありますが、1週間で4,200円がすっ飛んでしまいます。

頭痛は頭痛ですが、これでは懐がたまったものではありません。
1ヶ月で16,800円の金を払い続けるとなると日常の様々な事を、別な意味で、諦めなければならなくなります。

と言う事で、アロマセラピーでどうにかならないものか、と検討してみました。

まず、偏頭痛の原因から調べて見る事にしました。

偏頭痛を引き起こしてしまう原因

驚いた事は、21世紀も最初の15年が過ぎ去ってしまった現今においても、偏頭痛の原因はハッキリと判明していない事です。
原因も分からないのに治療ができるのか、と絶望的な気分になってしまいました。
ですが、さら調べを続けていると、これが20世紀前半の医学ならば断定的な事を言えたものが、医学の進歩が中途半端なものだから統合的な説明がなされていないだけで、治療のために実用的な原因説がある事が判明しました。

それは「頭蓋骨内部の血管が何らか誘因で拡張して炎症を起こすから」ということです。

「何らかの誘因」と言うのが多数あって困ってしまうのですが、有力なのが2つあります。

1つ目はセロトニン原因説です。
脳内を流れる血液の成分である血小板(出血したときに血を固めるアレです)から、セロトニンという血管収縮作用のある物質が放出されます。
脳内血管はそれで一時的に収縮しますが、役割を終えたセロトニンが分解されて減少すると、その反動で脳内血管が拡張します。
それが周囲の神経細胞や神経繊維・間充組織に触れて無菌性の炎症を起こしてその刺激が大脳の痛みの中枢に届くと偏頭痛が起こるわけです。

2つ目が三叉神経節で、顔全体の感覚や表情を司る神経が三叉神経なのですが、それが何らかの原因で刺激を受け、血管を拡張させる様々な物質(アスピリンやアセチルコリンなど)を出します。
それによって血管が拡張して……以下同文です。

そこでアロマの出番?

いずれにせよ、過度の緊張やストレスが引き金になっている事は間違いありません。
ですから、緊張をやわらげてリラックスさせるためのハーブを、となります。
がしかし、短慮はいけません。
そのような流れはもう1つの頭痛である緊張型頭痛(実はこちらの頭痛の方が数は多いです)対策です。
この頭痛は肩・首・後頭部の筋肉が緊張して自律神経の交感神経が働いて血管が収縮して酸素や栄養を大脳に輸送するのが阻害されるのが原因で起こるので、緊張緩和、血行促進は有効な手段なのですが、偏頭痛は逆効果です。

先に述べたように、偏頭痛は脳内血管が過度に拡張したために起こります。
ですから、それを改善させると言う事は、血管を収縮させ、血管周辺の炎症を鎮静させると言う事です。
特効薬であるトリプタン系製剤の薬効とはまさにそのような作用なのです。

ですから、アロマセラピーと言っても、血管拡張を促進するような事、つまり入浴・刺激物摂取・飲酒関係はなしです。
血管を収縮させ、炎症を鎮静させる方向に持って行かなければなりません。

そのうような作用を期待できるハーブの精油を検索すると以下のモノが出てきました。

サイプレス 血管収縮作用と抗炎症作用。
ペパーミント 有効成分であるメントールに血管収縮作用がある。
イランイラン 複数の芳香成分による生理的・神経的要因からの改善を促進する。
ゼラニウム 有効成分であるゲラニオールの収斂作用(組織や血管を縮める作用)、エステル類の抗炎症作用。
ローズマリーシオネール 特性としての収斂作用、モノテルペン炭化水素類の抗炎症作用。

アロマセラピーを少しでも試みた方であれば、サイプレスやイランイランはともかく、ペパーミント・ゼラニウム・ローズマリーシオネールはお手元にあると思われます。
どれも安価ですし、使う量もそれぞれ1度に1滴か2滴なので、トリオプタン系製剤に比べれば安く長く使えます。

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