パニック障害と栄養障害02
ちなみに、パニック障害と栄養障害01で記した「潜在性の栄養欠乏」がもたらすとされる不定愁訴は、精神科医がそれを訴える患者に対して、パニック障害を始めとする精神疾患(心身症・気分変調症・全般性不安障害・心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder、PTSD)・急性ストレス反応・適応障害)のどれかと診断する場合の基準になっています。
具体的には、下記が挙げられます。
- 頭が重い
- イライラする
- 疲労感がとれない
- よく眠れない
何となく体調が悪いと言う自覚症状を訴えるが、検査をしても原因となる病気が見つからない状態を指します。
患者からの訴えは強いが、主観的で多岐にわたり、客観的所見に乏しいのが特徴です。
症状が安定しない(良い時と悪い時の差が大きかったり、発症が法則性に欠け、恣意的と周囲が感じるような)ため、治療が困難かつ周囲の理解も得られにくいものがあります。
血糖療法
2つ目の輪は「血糖療法」です。
血糖値の不安定による体調不良を訴える患者が顕著に増加しています。
5時間にわたって、横軸を時間・縦軸を血糖値として表される血糖値の量を記録していくと(5時間糖負荷検査)、通常はなめらかな曲線を描きます。
それに対して、血糖値が乱高下したり、あるいは低い位置での横一線状態だったりと言う、明らかに異常な血糖値の推移を示す人は、体調不良を訴えるだけの身体内の失調を抱えていると言う事です。
従来の2時間の検査では発見し得なかった疾患を発見し、病態の評価を行います。
血糖量は食事(糖質)のコントロールやサプリメントの摂取で改善に取り組んでいきます。
ここで、血糖値の不安定な状態について紹介します。
血糖値の不安定な状態。
それを病名で表現すると、低血糖症と言います。
食事が原因で発症する病気です。
チェックリストを紹介します。
日々の食生活と御自身の健康と正気に自信のない方はチェックしてみましょう。
- 疲れやすい
- 頭痛がする
- 日中とても眠い
- 集中力がない
- イライラする
- よく眠れない・不眠
- めまいがする・ふらつく
- 不安感がある
- 落ち込みやすい
- 気が遠くなることがある
- 手足が冷える
- 呼吸が浅い
- 怒りっぽい・キレやすい
- すぐにお腹がすく
- アレルギーがある
- 身体の痛みがある
- 恐怖感がある
- 急に泣きたくなったりする
- 消えたいような気分になる
- 甘いものが無性に食べたくなる
- つまらないことで悩んでしまう
- 情緒が不安定である
- 胃腸が弱い
- 眼の奥が痛む
- 原因不明の失神が起こる
- 決断力がない
- 動悸がする
- 月経前に苛々する・悲しくなる
- 落ち着きがない
- 食事を抜くと具合が悪くなる
- 朝起きるのが辛い
- ため息、生あくびをする
- 手・足の震えがある
どれくらいチェックできましたか。
多ければ多いほど、低血糖症の疑いが高くなります。
低血糖症とは、血糖値の乱高下によって心身に様々な障害をきたす症状群のことです。
その病名から血糖が低くなりっぱなしになる病気だと誤解されそうだし、筆者自身もそうだだったように、誤解したままの人が多いかもしれません。
英語でも hypoglycemia と言って、単語を見た瞬間にとがっかりしたものです。
なぜなら hypo- と言うのは、ギリシャ語由来の接頭辞で英語の under の意味で使われます。
glycemic の意味は血糖値です。