アルツハイマー型認知症という病気を一度は耳にしたことがあると思います。
アルツハイマー型認知症の特徴は、高齢者の発生率が高いことが挙げられます。
しかし、最近では、年齢に関係ない若年の発生も認められてきました。
このことからアルツハイマー型認知症は年齢に関係なく発症する病気という特徴に変わりました。
そもそも、アルツハイマー型認知症は、脳の細胞が変異を起こして、もの忘れ(記憶障害)や判断力の低下などが起こる病気です。
アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も多くみられます。
アルツハイマー型認知症にの治療法が確立していないのも特徴と言えます。
アルツハイマー型認知症は、通常は発症から5年ないしは10年で亡くなるケースが特徴です。
- アルツハイマー型認知症は脳の細胞が変異を起こして、もの忘れ(記憶障害)や判断力の低下などが起こる病気
アルツハイマー型認知症の原因ははっきりわかっていないのが特徴です。
急激な脳の神経細胞の減少と、それによる脳の萎縮(縮んで小さくなること)がおこります。
しかし、なぜ脳の神経細胞が減少するのかはわかっていません。
また、アルツハイマー型認知症の発症には、脳の中のアセチルコリンやドパミン、セロトニン、グルタミン酸などの神経伝達物質の異常が大きく関わっているとも言われています。
アルツハイマー型認知症における脳には、以下のような特徴が見られます。
- 脳の萎縮
- 老人斑が見られ、神経原線維が変化
- 神経伝達物質の変化
老人班とは、大脳皮質に沈着するタンパク質の塊のことです。
このタンパクはアミロイドベータ(Aβ)という異常なタンパク質が凝集したものであり、これが老人班を形成して脳にシミのようなものを作ります。
アルツハイマー患者では多量の老人班が沈着しているそうです。
しかし、上記でも述べましたが、本当の原因ははっきりわかっていません。
アルツハイマー型認知症は、人それぞれ、その進行度が異なるのが特徴です。
アルツハイマー型認知症は、急激に症状が悪化するのではなくて、初期にはもの忘れが徐々に現れ、ゆっくり進むのが特徴です。
昔の記憶はよく残っていますが、最近のことは覚えているとができません。
その場の環境等により、異なり、診断されてすぐに重度になる人もいます。
そのため、介護する人にも負担がかかりやすいのが特徴の病気です。
身体的な障害はほとんどなく、認知症状のみが徐々に、しかも確実に進行していくという特徴もあります。
- アルツハイマー型認知症は介護する人にも負担がかかりやすいのが特徴
アルツハイマー型認知症では、認知症の症状として必ずみられる中心症状と、必ずみられるとは限らない周辺症状が現れるのが特徴です。
中心症状とは
- もの忘れなどの記憶障害
- 判断力の低下
- 見当識障害(けんとうしきしょうがい:いまいつなのか、どこにいるのかがわからなくなる状態)
が特徴です。
周辺症状としては
- 妄想(特にもの盗られ妄想)
- 幻覚
- 不安
- 徘徊
- などが特徴として現れます。
- 攻撃的な行動や介護への抵抗などもみられます。
上記はざっくりとした説明です。
では、具体的にアルツハイマー型認知症の特徴をもう少しわかりやすく例を挙げて説明します。
ごく初期の症状の特徴は、日常的にもよくある症状であるため、家族や本人でさえも気がつかないことがあります。
- ちょっとした人格の変化
- 不安
- 抑うつ
- 睡眠障害
- 幻視妄想
- 人や物の名前が思い出せない
- 新しいことを覚えられない
- 同じことを何度も聞く
- 家事の段取りが悪くなる
- どこに物を置いたか忘れる
- 同じ道を間違えたり
- 駅で切符が買えない
などといった特徴が初期症状です。
アルツハイマー型認知症の末期症状の特徴として
- 場所や時間、人に対して把握する能力が失われてしまう
- 寝たきりの状態になる
- てんかんの発作が起きる