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統合失調症の症状と『音』

統合失調症と音との関係では、症状が《前兆期》に於いて過剰に表れます。

但し音だけに限らず、臭いなど外部刺激に絶えず気が留まり特定の事柄への関心・集中力が減退して行きます。
根拠が分からず、何か不安に駆り立てられ十分な睡眠が執れず、何時も体の何処かに倦怠感を覚える毎日が過ぎて行きます。
大概は一過性の現象として治療を受けぬまま過ごし、何とは無しに回復した様に自己判断で決め付けてしまう事は多いのが事実です。

しかしこの状態を長期的に顧みると必然的に生活の質(成績・業績・充足した生活など)が劣化します。
一般的に一昔前までは、この様な過度な神経反応を過敏症と称され、気の緩み、5月病と言った風に精神論の範疇ないしは、背徳症候群の一種として誤解され、今日でもこの様な道徳論の流れに沿った主張は皆無では在りません。

しかし現実的には気の緩みによる仮病のケースも皆無では無い為、統合失調症の前兆期の場合は周囲からなまけ病として誤解される事も存在します。
《急性期》に至っては前兆期の際の違和感がより先鋭化して現れます。
生活リズムが完全に乱れと共に、本来の感覚器としての機能の役割も曖昧に成ってしまいます。

例えば、何とは無しに記憶の断片が意識下に想起されると、まるで現実に耳から入ってきた様に能が誤認知してしまいます。
このフラッシュバックの様な内因性由来の症状とは別に実際の音や声など、日常的な刺激にも不憫を感じるケースがあります。
公共の場に於いて聞き流すべきの見知らぬ人達の会話や笑い声などがまるで自らに向けられた軽蔑や嘲笑・非難と誤認知し精神的な圧迫を常に強いられるケースもあり、時によっては周囲とのトラブルが生じます。
この様なケースを《関係妄想》で統合失調症の中でも主な症状です。

その他、すれ違う人々の中に自分を襲って来る敵が潜んでいると苦慮する《迫害妄想》
道端で自分を複数人が観察している様に感じる《注察妄想》。
誰かに追跡されている様に感じる《追跡妄想》などあり、これら4つの症状は《被害妄想》に分類されます。

その他分類として、根拠無き過信を持ち公言して回る《誇大妄想》
心の中で考えている事が外から聞こえてくる様に感じる《考想化声》
自らの思考や動作を何者かによって操作されている様に感じる(金縛りに似た症状)《作為体験》
心の中で考えた事が世界中に伝播してしまう様に感じる《考想伝播》

音との絡みでは上記の関係妄想や考想化声が統合失調症の特異な症状と成ります。

肉声やは別に冷蔵庫や洗濯機、低周波を出す温水器の音などの人工音にも影響されます。
その音その物よりも、音を発する人格に何か悪意を感じる事があります。
無為自閉の状態では特に敏感に成る傾向が強く、特に集合住宅の場合は隣接する部屋から聞こえる日常の物音にさえにも苦痛を覚える事があります。

加えて聴覚同様、視覚、触覚、味覚、触覚のあらゆる感覚器に同時多発的に誤認知が発生する場合もあります。
逆説的に言えば、発狂や暴言と言った現象(陽性症状)は、この様な特殊な身体的状況下の患者本人にとって生理的に極めて正常と言える言動と思われます。
抗ドーパミン薬の効果、又は急性期に於ける脳の異常活性からの疲れ、又はそれらの相乗効果によって《陰性症状》に以降して一時的症状は治まり妄想などからは解放されます。
副作用によるセロトニンの大量分泌は鬱的症状を促し抗セロトニン薬との量的調和などで対処する事になります。

意識は全ての対象とした面を一様に又は歪みなく捉える事は原理上在り得なく、主義主張、学習経験、環境的特質、宗教と言った個性が、特定の部分をクローズアップ又はダウンさせ意識の面は、普通でこぼこしています。
ある事柄に集中している時には全く気にも留めない物音(辺縁系の事象)がその解放と同時突然、意識下に登場するケースは健常な人にも在りうる事です。

その意識の面に強度が増し、過剰反応が原因と成り、肉体的又は精神的に影響を来たす程にデフォルメされた場合が統合失調症・前駆(兆)状態であるとの捉え方があります。

幻聴・妄想下に置かれた人の言動は他者から見れば、何か独りでブツブツつぶやき時折一人で口論している様な(独話)、場違いでの(空笑)など大方、違和感を抱きます。
目に見える外傷とは異なり、症状の深刻さは周囲の理解を得る為に苦慮するのが現状です。

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