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パニック障害の治療は薬物療法と心理療法02

(4) ベンゾジアゼピン系の抗不安薬のパニック発作コントロールと副作用について

ベンゾジアゼピン系抗不安薬はパニック障害に効くとされ、ほとんどのパニック障害の患者が服用したことがある薬です。
ですが、この薬はパニック障害をより強固なものにしてしまう危険性があるので十分な注意が必要です。

パニック障害を克服するには、極力パニック発作を起こさせないようにする事です。
そのために行われる治療法として薬物療法があります。
先述のようにSSRIと抗不安薬が併用されます。
パニック障害の薬物治療法としては、互いにその弱点を補い合う組み合わせで、薬物療法の定番の組み合わせです。
ところが、そのうちの抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)の「減薬のタイミング」が非常に難しいとされています。
と言うのも、ある一定期間以上服用し続けると、副作用としての依存性・習慣性を身につけてしまう事があります。

海外では、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の服用は1ヶ月間と決まっているのですが、日本ではそのような決まりは特にないので、習慣性が生じやすく、依存性も強くなる危険性があります。

長期的に服用した結果、減薬を試みたとしても服用以前には症状としてなかった「離脱症状」が見られることが多く、発作や不安の度合いが高まるために、やめたくてもやめられない状態へと患者を追い込んでしまうのです。

かと言って、いきなり絶つと、離脱症状に悶え苦しむことになるので、どのタイミングで、どれくらいの期間をかけて、どれくらいの量をへらしていくのか、を定める必要があります。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬を服用し続けた結果、少しでも服用する量を減らすと出てくる離脱症状とは具体的にどのうようなものなのか、紹介させていただきます。

  • (1) 睡眠障害
  • (2) 神経過敏
  • (3) 不安・緊張の増加
  • (4) パニック発作
  • (5) 集中困難
  • (6) 混乱と認識困難
  • (7) 吐気やむかつき
  • (8) 頭痛
  • (9) テンカン発作
不安・緊張

また、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の離脱症状は、アルコール依存症のそれと類似しており、長期的使用や高容量からの、突然あるいは急速すぎる減量は、重篤な結果をもたらします。
具体的にはテンカン、振戦せん妄などです。

この離脱症状の列挙を見ると、どこかで見たことがあるのでは、と思う人もいるかもしれません。
うつ病の身体的症状だったり、自律神経失調症だったり、いやいや(4) を見ればパニック障害そのものです。

そもそも、パニック発作を抑えるために服用した抗不安薬でパニック発作が起こってしまうんじゃ本末転倒もいいところです。

そこで、パニック障害の治療法として非薬物的なアプローチを考えようということになります。
それが心理療法というものです。

パニック障害の心理療法としては、下記の2つがあります。

  • (1) 認知行動療法
  • (2) 自律訓練法
(1) 認知行動療法

誤った認知行動に基づく行動を少しずつ修正し、正しい認知に基づいた行動習慣を身につける、と言う方法です。
たとえば、広場恐怖で電車に乗れなくなっている場合は、無理やり電車にのるのではなく、最初は駅の改札口まで行き、それ緊張せずに行えるようになったら、改札口を通過してみよう、と言うように、段階的に少しずつ不安感を克服して、誤った認知(電車が不安・怖い)を正しいものへ修正していきます。

(2) 自律訓練法

心と体をリラックスさせる方法を身につけさせる訓練です。
パニック障害では、パニック発作を起こしていない場合でも、正常者に比べて高いレベルの緊張を維持している事がわかっています。
常に緊張の糸をピーンと張ったようなものですから、正常者なら何でもない出来事でも、緊張の糸が切れてパニック発作につながります。
普段から不断に緊張のレベルを下げるための自立訓練が非常に重要です。

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