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統合失調症の解離と乖離

『解離/乖離』

乖離性《健忘》や解離性《健忘》の様に漢字が異なる事に何んらか理由があるのか調べてみると本来意味するところでは“離れる・分解”とは双方に反映し、少なくとも他意は無い様です。
但し厳密に定義すると解離の方は化学反応や物質の状態を示唆し、乖離の方は心がはなれる様という風に心理的(比喩的)な意味合い用いられる所からむしろ離人症の健忘を扱う場合にはより適している表現です。

『健忘』

健忘症状はそれに患っている本人自身にとって命に拘わる事など重要な体験を表面的な記憶から抹消している状態を意味します。
環境・社会適応の為に心の防御本能だと思われています。

しかし全く機械的に抹消されている訳では無く、普段は深層意識の中にトラウマとして根深く残留しています。
記憶の断片が空白のとの間に生じ、空白の大きさに比例してツジツマが合わない事に戸惑と時に不安を抱きます。

又、外部からの刺激などふとした偶然で、その記憶や感情が一斉にフラッシュバック(再現)され、一時的にパニックが生ずる事があります。
例えばTVや映画などショッキングな場面を視た時やDVによって被害者として嘗て味わったシーンを自らが加害者と重なる立場に成った時などにフラッシュバックが発生します。
パニック時は視覚、聴覚、臭覚等もその支配下に置かれ、自己を律するには大変な困難を想定できます。

『健忘の種類』

記憶の空白には個人差があり数時間~数年間と幅が大きく、それぞれ発生原因の質が異なります。

《心因性健忘》
数時間の空白は通り掛かりで偶発的に体験したショッキングな出来事などが原因で在る事が多いと言えます。
《乖離性健忘》
幼少期など一定期間、不本意な生活を強いられた事に対するストレスの堆積が原因で後に開放された際に堰を切った様に現れます。
普段、過去への向き合い方は、失った大きな空白を理想的な美談(他人の記憶を拝借)として記憶の塗り替えを自発的に行うケースが在ります。

『記憶障害の治療方法』

  • ①記憶障害が発病した場合まずは、外科的要因(大脳の損傷や縮小)など検査を受け可能性を探ります。
    問題が無い場合に心理的治療が始まります。
  • ②心因性健忘の場合、心理治療では記憶想起法が一般的に採用されています。
    まず患者を(半)睡眠状態にし、薬物を用いて行います。
    直面した空白の間に見聞きした現実を患者が受止め、状況適用を促します。
    スムーズに行かない事の方がむしろ普通ですが、粘り良く過程を踏んで行けば空白期間を小さくする事が出来ます。
  • ③乖離性健忘の場合、本人自身の体験を元に期間が長期に亘っている為、深刻な場合、本人自身の名前は元より、立場、目的地、誰と話し、何を語り又は、何を考えていたのかを完全に失念している場合もあります。
    大概はこれらの失った記憶断片の内容は、ストレスやトラウマの根源または関連した事柄を反映しているケースが多く、症状への原因究明には役立ちます。

『健忘の症例など』

健忘の特徴として若年層の経験に偏っている事です。
戦争での辛い出来事、事故や大規模な自然現象による被害など様々です。

米兵等が帰国後、大量発症し社会問題とも成ったベトナム症候群も離人症だと云われます。
レアケースとして治療無しに自然回復した症例も在ります。
しかし寛解とは記憶の脚色では無く真実に沿った記憶蓄積が基本です。
同じ体験をした第3者との意見に沿った記憶とのマッチングで判断されます。
しかし臨床では、あくまで患者本人にとって生きて行く上で有意義である記憶を想起出来る様促し示唆します。
逆に空白想起が生活を再構築する際に、むしろ足手まといと成る場合(パニック状態の繰り返しなど)無理に追求はしません。
従って治療に先立ち、患者の家族並び友人など周囲の人に対して不正確(改ざんされた)な記憶が一部残す事に同意を求めます。

離人症の進行が進むと事によっても解離性同一性症候群(多重人格障害)に至るケースも否定できません。
元来は2重人格障害と同様、先天性(破瓜型分裂症など)の何らかが原因として発症するものと認知されていました。
幼児の様に言葉や比喩が未発達での発病は原因追求一つとっても診察側は困難が要し、若年層は体力や代謝が活発な為、症状進行にも反映され陽性症状が頻発します。

RSPK(再規制偶発的心物総合作用現象=俗にラップ現象と称します)などと云う言葉を創造して悪魔などの憑依するホラーの題材にされます。

また死後生存説(生れ変りなど)も無意識による記憶改ざん(PMIR)とその創作として説明が可能かも知れません。

※PMIR (PsycheMedical Installment Response)とは 自我形成以前の初期能の働きの事で言葉中枢以外の何らかの方法で別人の記憶など受容する能力を示唆します。
逆に自我が形成されて行き個として確率される事がPMIRにとって抑制要因に成るという説です。

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