自律神経失調症の症状は多岐にわたります。
そしてその症状が一定しないということも、自律神経失調症の特徴であると言えます。
症状が一定しないというのは、いつも同じ症状が出ているわけではなく、例えば時間帯であったり、症状が出ている部位の違いなどがあり、いつも同じ症状とは限らない、という意味になります。
朝は頭痛やめまいがひどくてなかなか起きられないのに、夜になると一点、不眠に悩まされる、などというのも自律神経失調症ではよくある話なのです。
実はこれが自律神経失調症への偏見を伴いやすい原因の一つだと私は思っています。
大病を患っている方はいつもその症状が出るから解りやすいけれども、自律神経失調症の場合には、日によって、あるいは時間帯によって調子の悪い場所や症状が変わってくる、結果、ただ怠けているだけなんじゃないの?という目で見られてしまうことが多いというわけです。
しかしながら、本当に自律神経の調子が悪い方は、決して怠けているわけではなく、きちんとした治療が必要であることは言うまでもありません。
自律神経失調症の症状を軽減するには、もちろん医師の適切な診療が必要であることは言うまでもありません。
適切に管理された薬剤治療は大きな効果が期待できます。
しかしながら、症状の軽減にはそれだけを行っていればよいというものではなく、また、それ以外に軽減する方法というのも存在します。
自律神経失調症には様々なタイプがありますが、共通点もあります。それはストレスです。
精神的ストレスも肉体的ストレスも、今はまとめてストレスとよびました。
このストレスを低減していく、あるいは適切に発散していくことで、自律神経失調症の症状を低減させていくことは可能です。
肉体的ストレスを低減するのにはやはり規則正しい生活、食生活、睡眠の管理などが有効となるでしょう。
また、精神的ストレスについては人によりますが、カウンセリングやアロマによるケア、音楽療法やマッサージによる理学療法などが代表的なケアとして挙げられます。
これらのケアを用いていくことで、自律神経失調症の症状を軽減していくことが可能となるでしょう。
睡眠をとったのにも関わらず、どうしても朝起きるのが辛い、という症状は、自律神経失調症の代表的な”朝の症状”と言えます。
自律神経失調症を患う方が一番初めに遭遇する症状としてもケースが多いでしょう。
またその他にも私が経験した朝の特有の症状として、朝、胃の調子が悪い、起き上がったときにめまいや耳鳴りがする、朝食の食欲がわかない、動悸があるなども、自律神経失調症の症状の一つと言えると考えられます。
これらは、一つ一つの症状について見ると消化器系や循環器系の病気のようですが、その実、自分の身体の目に見えない部分をコントロールしている自律神経の不調であるということがわかります。
中でも代表的と書きました、朝起きるのが辛い、というのは、交感神経と副交換神経の変換がうまく稼働せず、身体の方が起きる体制になっていない、と見ることもできるでしょう。
これらの症状は、特に社会人など朝多くの行動を必要とする患者さんにとって、悩みの種であると言えるでしょう。
- 自律神経失調症の代表的な”朝の症状”がある
自律神経失調症を患う方にとって、夕方というのは実に辛い時間帯でもあります。
私もそうでしたが、多くの方が朝の不調に耐えて1日を過ごし、丁度夕方頃にその朝の疲労が襲ってくるためです。
とはいえ、夕方に必ず仕事が終わるとも限らず、まだ休むわけにはいかないという方にとって、夕方は辛い時間帯となるのです。
このときの症状として、とにかく全身を倦怠感が襲う、食欲がわかない、無性にイライラしたり寂しい気持ちになったりと、精神的な症状が出てくることも自律神経失調症の特徴なのかなと考えています。
1日を終えた清々しい気分などとは無縁で、とにかく疲れた、という一言に集約されがちです。
また、代表的な自律神経失調症の症状と照らし合わせてみますと、急に息切れや脱力感を感じたりするのもこの時間帯が多かったかなと私は感じています。
- 自律神経失調症を患う方にとって、夕方というのは辛い時間帯
夜は本来、仕事や勉強など1日の行動を終え、ゆっくりとご飯を食べて好きなテレビを見たり、音楽を聞いたりして身体や心を休ませ、就寝するという1日でもっともゆったりした時間を過ごせる時間帯です。
しかしながら、自律神経失調症を患う方にとっては、必ずしもそうはいかないのが辛いところです。
私の経験からお話すると、自律神経失調症を患っている方の夜というのは、もはや何もできない時間帯となります。
朝の苦痛を越え、夕方の精神症状を乗り越えてたどり着いた夜ですから、とてもテレビを見たり本を読んだりなどという気力もなく、ただベッドに横たわっているという場合が多かったです。
辛いことに不眠の症状があると、夜はさらに厳しい時間帯となります。
それら1日の疲れを癒やすはずの睡眠が取れない、眠れないことで気分的にも焦りや不快感を感じ、夜も気持ちが落ち着かないという状態に陥ります。
仕方なく寝酒でもとしてしまうと、今度は眠れても身体に負担がきます。
1日中休まることのない症状に悩まされる疾患ですから、それを軽減するための治療は早すぎることはありません。
一刻も早い治療を行いましょう。
- 自律神経失調症を患う方にとって夜はゆったりした時間を過ごせる時間帯…とはいかないことがある
自律神経失調症の症状は時間帯や状況によって大きく変わります。
多くの方には理解されないかもしれませんが、患っている方にとっては喫緊の課題です。
自律神経失調症を患う方にとって、1日の始まりである朝は、起き上がることに対する負担が大きいです。
これによって、1日の始まりから多くの体力を削がれることとなります。
代表的なのは、起きられない、朝に胃などの調子を崩すことが多い、などです。
そしてその朝を乗り越え夕方になると、朝に耐え切った分の疲労が一気に襲ってきます。
そこですぐに仕事や用事を終えて休めるならまだ良いですが、そうでない方にとっては夕方が1日で最も辛い時間帯となります。
精神症状が出てくるのもこの時間帯が多いように感じます。
そして、夜はそれら朝と夕方を乗り越えてたどり着きますから、1日で最も活動できない時間帯となります。
ここに不眠という症状が合わさってくるとさらに身体は苦しくなってきます。
このように、いつも同じではない症状に苦しめられる疾患ですから、治療が遅すぎることはありません。
不調を感じたらなるべく早く、治療プロセスに入るのがよいでしょう。
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