トップページ >> 若年性アルツハイマーの初期症状は「うつ病」に似ています

若年性アルツハイマー

最近ニュースで、認知症の高齢者の実態や対策と言った話題が多く見られますね。
しかし、アルツハイマーを始め、認知症は高齢者だけがかかる病気ではありません。
高齢者の確率が高いというだけで、10代から発症することもあるのです。

40代から発症する認知症を若年性認知症、アルツハイマーの場合は「若年性アルツハイマー病」と呼びます。
10代から30代の場合は「若年期アルツハイマー」とも呼ばれます。

ところで、アルツハイマーとよく聞くけど認知症ってそんなにいろいろあるの?症状が違うの?と思われるかもしれませんね。
認知症について、簡単に説明します。
種類はいろいろありますが、ここでは1番種類の多いアルツハイマーと、脳血管障害との比較をしてみましょう。

アルツハイマー病

  • 女性に多い
  • 少しずつ進行する=記憶障害など→知的障害、失語、体の震え→けいれん、失禁、食事を取らない、もしくは取りすぎる→寝たきり
  • 人格が崩壊していく
  • 原因:脳内のベータアミロイドの蓄積のため、若年性の場合は遺伝要素がかなり多いです。

脳血管性認知症

  • 男性に多い、高齢者に多い
  • 症状が一新一体する場合が多い
  • 人格は比較的維持される
  • 原因;脳梗塞などの、脳血管疾患の後遺症が多い

またこれら両方の複合型というのもあります。

病気の辛さを比較するのはナンセンスですが、アルツハイマーの方が、記憶、知的障害という論理的な部分がうまく働くなくなるため、自他共に大変苦しい病気です。

上にも人格崩壊という表現を使いましたが、認知症についてのよくある勘違いは
「人としての脳の機能はが全て失われている」と思われることです。
アルツハイマー病は、感情はきちんと残っているのです。

ここで想像して見てください。
例えば虫嫌いな人が、家の中で虫を見たら「怖い!=殺虫剤を持ってこよう!=捕獲、安心」と、必要なことをきちんとやることで感情の整理が出来ますね。
殺虫剤を買って家に置いておくだけでも、不安はだいぶ減るでしょう。

認知症の人の場合、虫が怖いと思っても、自分で何が怖いかが理解できないのです。
虫が怖いので殺虫剤を買おう、という考えは出来ないのです。
そして恐怖を人に伝える方法=言語機能が失われています。

つまり、何だか知らないけど恐怖心が先立つ、しかも周囲にそれを訴えようとしても「パニックで大騒ぎ」という形になり、理解されないまま「厄介者」と言われ、それを患者が汲み取り、自信も喜びも失くしていくのです。

自分が何に不安を感じているのかが解らない、そしてそれを他人に説明できず、共感もしてもらえない、それどころか「邪魔者」扱いされる・・・この孤独がどれだけの不安をもたらすのか、考えてみてください。

若年性アルツハイマーの場合、中高年=働き盛りだったり、家庭の切り盛りが1番大変だったりと、1番人生で大変な中にも充実した時期です。

そんなときに上のような状況になれば、仕事(経済的な維持)、家族の世話、と思いつくことは山積みです。
歯がゆさもありますし、実際問題として家族の介護が必要になってきます。
また病気の進行も早いので、より事態は切迫しますし、亡くなる事も身近になります。
社会的な立場や視線もあります。
高齢者より背負っているものがずっと大きい分、患者自身の負担はとても大きいのです。

若年性アルツハイマーの初期症状は「うつ病」に似ていますが、だんだんとイライラの方が大きくなります。
また体力があるため、介護する方も、大変です。
また子供の育児時期とも重なり、家族全員に心身共に悪影響が及びます。

しかし、社会的な立場はそれほど重要でしょうか?
病気1つせず、健康自慢を病人の前でする人を魅力的だと思えますか?
病気になったために、多くの患者さんやその家族の会に出席すれば、それまでの人生では絶対に気づかなかったことが得られる可能性もあります。

病気ですので、予防や治療はもちろん大事です。しかしアルツハイマーや認知症、特に若年性の場合は、周囲の関わりが大事です。
本人の感情はちゃんと残っている病気です。やれないこと=マイナス点ではありません。
闘病経験や人と違う生き方はそれ自体が立派な人生です。

家族
アルツハイマーや認知症、特に若年性の場合は、周囲の関わりが大事です。

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