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仮面うつ病とうつの再発について

本来うつ症状が治癒の対象でありながら、付随する症状が顕著に現れ治癒の方向性を困惑させられる、うつ病の一つです。
従って専門家でもある医師も検討違いの治療を行う事もあります。
面会しての第一印象や一見しての言動だけでは正しい評価を下せない所が他の症状より難しいと言われます。
仮面うつ病は比較的古くから知られており、1950年頃に提唱されています。

本来のうつ症状
  • 意気消沈
  • 好奇心・興味の減退
  • 集中力減退
  • 自傷願望
仮面うつ症状
  • 胃・腹部の痛み
  • 倦怠感
  • 頭痛の発症と持続
  • 便通の異常

肉体(頭部・消化器)への異常が顕著の現れるのが仮面うつ病の特徴である事が分かります。
その他の症状として聴力や視力異常、動悸、不整脈、勢力減退、頻尿、口乾、睡眠傷害、食欲減退などの症例も在ります。

医師による治療方法は通常のうつ病と同じ方法で抗うつ剤の服用や問診などです。
精神エネルギーという形而上的表現はともかく、そのエネルギー減少が内臓などの働きに影響を与えると言う(心物相互作用)が実証される数少ない症例です。

臨床に於いて…

仮面うつ病の罹患者の場合との見分け方としては、下痢・吐き気・腹痛という風に食中毒や消化器異常を連想出来る症状とは異なり、吐き気(消化器系)・目の痛み(眼科系)・動悸(心臓・循環器系)の様な不具合を訴えます。
3分野同時の症状悪化は急性の場合、一般的には有り得ない事と言われ仮面うつ病の可能性が高まります。

仮面うつ病に罹患し易いパーソナリティー

メランコリー親和型と言われる個性が罹患し易いと言われます。

メランコリー親和型
①他者との衝突を避ける
②規則やルールを重んじる
③完璧主義に徹する

上記の様な性格傾向を示します。
この性格傾向が強すぎる場合、内的要因(心理的要因)が元に自家中毒の様に成ります。
自分自身に向けられた高いノルマで心身の疲れが生じますがメランコリー親和型の人は大概は無理をします。
この様な状況が長期に亘った場合、無意識に自らの心の弱さを肯定出来ず仮面うつ病(内臓疾患など他に病根を逸らす)の要因に成り得ます。
尚進行が悪化した時点で陰性症状が顔を出します。

陰性症状とはうつ病の雛型で(気落ち・興味を持てない・やる気が出ない・集中力減退)を意味します。

仮面うつ病の治療

治療方法は他のうつ病と同じ手法が採られています。

  • 休息
  • 薬物投与(抗うつ/抗不安剤・睡眠薬)
  • 緊張型が内包する場合(筋肉弛緩剤)

カウンセリング・リハビリ等

先にも触れた様に罹患者の個性はプライドの高さ(自らへの厳しさ)が根底にあります。
患者本人にとって心の弱さは基本的に受け入れ難い為、心が弱い事が理由で発症する病気ではない事を理解させる事がカギに成ります。
抵抗(免疫)力が減退している状況では、屈強な人物であろうと誰でも風邪の一つもひく事と同じである事など比喩を入れて説明する方が効果的な面も有る様です。

うつ病再発

うつ病は他の精神疾患と比較しても再発し易い特性が在ります。
特に回復期は徐々に回復し、マンネリ化する生活パターンに気も緩みがちである事から留意しなければ成らないと言われます。
その様な時に軽いフラッシュバックが起こり再発リスクに不安を覚え、時と共に妄想的な確信へと変化する事もあり、最悪のケースでは自ら命を絶つことを考える患者もいます。

予後が順調に向かっていても2年~3年の内に再発するケースは50%強を占めている事も知識として患者に持たせた上で再発=絶望的な状況では無い事を指導する必要があります。
一方で薬の量や種類の変更が余儀なくされ、加えて回復も再発の度に難しく成る側面も否定出来ず、再発防止の為の予防策を採らなくては成りません。

予防

うつ病の場合、薬の服用は概ね1~2年と言われています。
回復期でも服用が必要に成ります。
尚重症化・慢性化している患者の場合は、より長期の服用期間が必要に成ります。
又、社会復帰出来ても性格的に自己完結型のままでは再度ストレスを抱え込み再発の原因に成る事も在ります。
周囲に相談し協力など依頼出来る環境が必要に成りサポート体制も重要なファクターの一つです。
その他に食事(栄養内容)や食事回数/日、起床就寝時間、就労時間、休憩時間など配慮する必要が在ります。

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