うつ病の別名と読書療法

いわゆる、『うつ病』は精神疾患(障害)の内の気分障害の一種という枠組みの中に含まれる病気の事で下記の症状が現れる病気を指します。

  • 抑うつ気分
  • 意欲
  • 興味
  • 精神活動の低下
  • 焦燥感
  • 食欲不振
  • 持続する悲壮感や不安

英語では(うつ病)はclinical depression、主な病種、(大うつ病)をmajor depressive disorderと著します。
躁状態の介在が診られない「単極性(短極性)うつ病」は大うつ病とは概ね症状は同一です。

なお、majorの訳は「代表的、主な、中心的な」という形容詞で用いられる場合が多く、大うつ病の「大きい」という訳には一部では異論・語訳との主張もあります。
うつ病の発症原因は基本的に耐え難い持続的な苦痛、ストレス、長期間の生活の乱れなど間口は広く、遺伝や体質による発症(内因性)か先に挙げた習慣や状況のみ原因と成って直接発症する(心因性)とは医科学的においては明確に判断できません。
実証へのアプローチは内因性の場合、罹患者の親や兄弟に同疾患発症の可否などの事実確認作業、情報に依存する部分が多いと云われます。

内因性の場合も一般的に症状は大うつ病と略同一という見方もされています。

うつ病に対する読書療法

本

読書療法

うつ病の治療方法には様々な方法が考案され、伝統的な方法、新しい方法問わず臨床に活かされています。

一般的には薬物療法ですが、電気で脳神経に直接刺激する方法、絵画や音楽などを通して趣味趣向への関わりの中で治療に活かす方法も有ります。

医師と患者との会話の中で解決方法を探る認知行動療法も薬物と併合して実践されています。
この認知行動療法の代替案として提唱されたのが読書療法です。
メリットとして認知行動療法の様な信頼関係構築から一進一退する対話など長期に及ぶ治療期間や手間を省力できる事が上がられます。
読書治療上では読むべき本は予め指定されており、『’うつ’のセルフ・コントロール』ピーター・M. レウィンソン と『嫌な気分よ,さようなら』デビット・D・バーンズという専門家の和訳本です。

認知行動療法との比較では、短期的には認知行動療法の方が効果を上げますが、3ヶ月程経てば読書療法も同程度の効果を上げるという結果を得ました。
ただし対象は軽度・中等症のうつ罹患者が対象で、読書が不可能な重症ではこの方法は採用されません。

なお、薬物や電気など物理的治療の対極として心理治療と表現されます。
読書療法もその一つです。

『’うつ’のセルフ・コントロール』(中古)『嫌な気分よ、さようなら』(新刊)ともインターネットで購入出来るようです。
後者の方は和訳本で3種類程あります。

‘うつ’の時に読める一般書籍

重度な症状では無くとも、何をするのも億劫な症状が現れるのがうつ症状で、うつ病ではなくとも、症状として何も手が付かない時はありえます。
本来は無理を押して本を手にする必然性はなく、あくまで気が向いた時に気軽に読める内容の書籍が適当な様です。
特に決められているジャンルはありませんが一般的にホラー・サスペンスや難読な本、過度な刺激や興奮を煽る書籍は避けた方が良いようです。

書籍名 原作・著者 概要
『あさ/朝』 (谷川俊太郎、吉村和敏) 詩集と絵本の混合
『モルディブ 青い楽園』 (三好和義) 旅行・紀行文
『CD 鍵山秀三郎感動の講話集[掃除哲学編]』 (鍵山秀三郎) 哲学(平凡な事を平凡に..)
『「そうじ力」であなたが輝く!』 (舛田光洋) 啓蒙本(部屋の清掃と心理状態)
『幸運を呼びよせる 朝の習慣』
『いい明日がくる 夜の習慣』
(佐藤 伝) 啓蒙本
『ダメな心によく効くクスリ』 (ゆうきゆう) 啓蒙本(ポジティブな心理術)
『幸せの引き出しを開けるこころのエステ』 (衛藤信之) 心理学書
『鏡の法則』 (野口嘉則) ハウツー本(人間関係の構築など)
『銀曜日のおとぎばなし』 (萩岩睦美) マンガ
『恋は、あなたのすべてじゃない』 (石田衣良) 啓蒙本
『思えば、そうなる!』 (枝廣淳子) 『青い鳥』風の啓蒙本
『ツキの天使がやってくる秘密のレッスン』 (恒吉彩矢子) ハウツー本(気運を導く)
『ソース』 (マイク・マクマナス) 啓蒙本
『愛蔵版 スピリチュアル生活12ヵ月』 (江原啓之) TV番組の髄質本
『何のために生きるのか』 (五木寛之、稲盛和夫) 啓蒙本(仏道修行など)
『愛されてお金持ちになる魔法の言葉』 (佐藤富雄) 人文・思想・社会・心理学etc
『わたしと小鳥と すずと 童謡集』 (金子 みすゞ) 詩集・童話
『念ずれば花ひらく』 (坂村真民) 詩集
『生きるのがつらい。』 (諸富祥彦) 人生相談の話集
『楽しく生きる仏教』 (松原泰道) 宗教書、啓もう書

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