小児てんかん

小児期に発症するてんかんは、一般的に予後の良好なケースが多くなっています。
小児期発症したてんかんの8割以上が思春期または成人するまでに発作が止まる(寛解)と考えられています。
小児てんかんの中には予後良好のてんかん症候群があり、それぞれが一定の年齢で発症し、一定の年齢で寛解することが知られています。

小児期発症の中では脳の障害が明らかな症候性てんかんは、小児期、とくに小児期早期に発症することが多いため、小児てんかんでは脳の障害を基盤に発症するてんかんは治りにくい難治てんかんの症候群が知られています。

良性てんかん

治りやすいてんかん(良性てんかん)には…
特発性局在関連性てんかん
パナイオトポーロス症候群
ローランドてんかん
小児欠神

薬のみで発作を抑えられ、治りやすいですが、小児欠神てんかんは小学生の時期に治療を受けることが多いので、薬を飲む意味を理解できるように説明を、遊びたくても通院する日は遊ぶ時間がとれないこともあると説明しておいたほうがいいです。
「よく分からないけど、病院へ連れて行かれるし、本当はやりたいことあるのに…」と精神的にも負担になります。
分かる年齢になったら、説明して、治療に協力してほしい気持ちを伝えてみましょう。

難治てんかん

治りにくいてんかん(難治てんかん)には、レンノックスガストー症候群があります。

小児てんかんは完治する?

小児のてんかんは完治する可能性の高い病気です。
上記でも説明しましたが、小児期に発症したてんかんの8割以上が発作が止まります。

小児てんかんの種類は?

小児てんかんの種類は様々あるのですが、上記で挙げた小児てんかんの概要を説明します。

良性てんかん

特発性局在関連性てんかん
治りやすいことで知られています。
症状は、夜間に入眠前から睡眠中にけいれん発作を起こします。
薬によるコントロールもしやすく予後も良好です。再発もほとんどありません。
パナイオトポーロス症候群
睡眠中に突然吐き気や嘔吐、比較的長時間の全身または半身の痙攣が起きます。
発作の回数も少なく、徐々に発作の頻度も減って、最後は薬を服用しなくても発作が起こらなくなります。
ローランドてんかん
睡眠中や朝起きる前に片側の顔面、手や腕がピクピク・ガクガクする短い痙攣が起きます。
睡眠のリズムが乱れると発作が起こりやすくなります。
一般的には予後は良く、10歳くらいで自然に治っている場合が多いです。
小児欠神
急に数秒間意識がなくなり、呆然として、数秒~30秒後すぐに回復します。
特に女児に多いことが特徴です。
一般的には予後は良く、12歳くらいで自然に治っている場合が多いです。

難治てんかん

レンノックスガストー症候群
急に手足を突っ張るようにする、意識だけがぼーっとする、手足をピクピクさせる等の症状が見られます。
種類の抗てんかん薬で発作症状を抑えるのは難しく複数の薬剤を併用する必要があります。

小児てんかんは遺伝?

てんかんは遺伝しません。しかし、遺伝が関係している場合もあるそうです。
特発性てんかんは遺伝が関係しているかもしれないのです。
特発性てんかんは、特定の年齢で発作がおき、特定の年齢になると発作がなくなるてんかんで、年齢依存性てんかんと言われています。

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