そううつと抑うつの違い…

治療方法(投薬の方法)

『そううつ』は双極障害とも呼ばれ、『そう症状』及び『うつ症状』が一定期間の内に複数回発症する特徴です。
『そううつ』のサイクルが4回/年以上の多発ケースをラピッド・サイクラーと呼び再発の慢性化による深度化した症状で回復も困難な状態です。
抑うつ症状は『うつ』症状だけの単極障害を示します。
その逆は躁病で『そう』症状のみの単極障害を示します。
治療方法(特に投薬の方法)は各々によって処方が異なりますが、早期診療⇒早期回復(寛解/完治)の原則は共通しています。

主な症状内容では『そう』の場合は楽観的・感傷的であり闊達で在りながら行動にムラが目立ちます。
他方『うつ』の場合は表情が平板化し、喜怒哀楽が無く、刺激に対しても興味や興奮が殆ど有りません。
従って双方の特徴を持つ病気が双極障害と言います。

臨床的には『うつ』,『そううつ』,『そう』症状には罹患者の個性やその重軽度によって異なります。
暴力性に関して自他共に向かう場合は『そう』症状のケースが多く他者との言い争いやトラブル、自傷行為等があります。

『うつ症状』の場合、自傷行為という様に自らに対して向けられる傾向が強く何れにせよ治療を避け放置する事で、関係被害念慮、注察念慮の様な妄想(統一性障害)を併発させる可能性が在ります。
また、生活環境の悪化に伴い成人病を併発させる可能性にも同様な事が言えます。

投薬の方法

鬱病 抗うつ剤
躁鬱病 気分安定剤・新型抗精神薬(非定形型2世代) 
新型抗精神薬は早期症状に於ける段階での治療には有効に作用します。
しかし幾度かの再発を経験した罹患者への投与はタイミングによっては過度に反応する場合もあり結果的に症状悪化に繋がる可能性もあります。
躁病 抗精神薬(定形型1世代)

診断…抑うつと誤診される理由

一般的に『そううつ』と初めから診断される事は極稀な事で大概は抑うつ症状と暫定的に診断される事が多い様です。
専門科である医師も現時点での限られた情報で判断する為です。
そう障害(状態)は基本的に罹患者個人には意識がりません。
むしろ高揚感で満たされているからです。
従って来院の機会は罹患者が抑うつ症状をきっかけにするケースが多い為だと思われます。
この様な誤解されるケースは全体の欲うつ診断の内1割程度存在する様です。

『そう症状』と『うつ症状』の潜在期間は『うつ症状』の方が長期間続く傾向にあり、『そううつ』の初期症状が『うつ』から始まるという仮説も在りますが現在の所、医学的な立証はされていません。

チェック

双極傷害のチェックはシートを用いて複数の設問に対し答える方式(複数の答えの内1つを選択)です。
『うつ』病などのチェックシートの内容と類似しています。
SRQ-D方式(東邦大学方式)やBDI方式(アーロン・T・ベック精神科医師によるベック方式)等、幾つか種類が存在します。
インターネットでも気軽にチェック出来るので、客観的に自己分析する上で参考に成ると該当サイトでは主張しています。
来院が初診の場合は問診書の記入が求められます。
設問内容は概ねインターネット上のチェックシートと同じ内容です。
医師はその問診書と面接心療を繰り返し罹患者の特徴を観察します。
双極性の場合、起伏が大きく高揚感が強く現れるⅠ類と、比較的、抑うつ傾向が症状として強く現れ、逸脱した高揚感は症状として現れないⅡ類とにより細分化し、治療の際に気分安定薬や不定形型の抗精神薬投与に於いて薬の分量及び性質の参考にします。

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