統合失調症の慢性と末期

統合失調症の慢性

心理社会的療法を用いて病気の為に低下した社会生活機能の回復を目的にした治療及び、症状安定の為の投薬治療(維持療法)も継続が必用な状態です。
治療開始時期が早い段階の場合、予後による一連の治療効果を高める事に繋がり、症状や条件によって完治できる場合もあります。
しかし一般的に治療の目的とは完治する事ですが糖尿病などと同様に慢性化する場合も在ります。
定期的な診断及び症状安定に必要な薬の服用が求められます。
又、慢性期に入ると概ね患者の状態は陰性状態、又高齢者では認知機能障害の為、生活力が減退している場合が多く社会生活機能の回復治療は主に実践型(リハビリ)が中心に成ります。

急性期の陽性症状抑制の目的で増量していた投薬量に対して慢性期では逆に投薬量を減らして行き、現状に於ける罹患者の再発境界線を定め、リハビリ等、訓練に従って体力・気力と共に精神面での耐性強化が図られます。

寛解後であっても薬の服用中断した場合、1~2年間では概ね8割強が揺り戻し症状を体験しています。
寛解後5年間、薬の服用の有無に拘わらず、安定状態であっても再発(揺り戻し)のリスクは常に50%に達します。

慢性期の主な状態

  • ①感情起伏が鈍く成り表情も平板化します
  • ②幻覚・幻聴の数が減少
  • ③無気力状態が増えて手間取る事を避ける

統合失調症の末期

適切な治療及び予後の機会を得られず、慢性期の最終局面の状態を意味します。
常に魂が抜けた状態な様に成ります。

この段階に至ると挨拶程度の対話も難しく成り、家族ですら意思疎通が困難に成ります。
人格・精神性は殆ど確認出来ず、一見して植物人間の様に写ります。
性別による統計によると男性に於ける受診機会の遅延するケースが女性に比べ多く治療機会を逸して末期に至るケースが多いと言われます。
又家族にも同症状での罹患者が存在していた場合は、先天的な要因によって、予後効果は極めて限定的で回復困難な場合もあります。

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