くも膜下出血の後遺症

くも膜下出血は、命にかかわる病気と言われています。
一命を取り留めたとしても、後遺症が重くなる可能性があります。

このページでは、くも膜下出血の後遺症について詳しく調べてみました。
どのような後遺症が発生し、どのような健康被害を及ぼすか、
是非、参考にしてみてください。

1.運動障害

くも膜下出血の後遺症の中で、もっとも代表的なのが、「片麻痺」「半身麻痺」です。
障害を受けた部分の反対側、右か左かどちらかの半身で麻痺がおきるという症状です。

麻痺が起きるとどうなってしまうのか?
足に麻痺が起きた場合、歩きにくくなったり、転んでしまいます。
そのため、歩くときに杖や歩行器が必要になったり、
移動には、車イスが必要になる場合もあります。

手に麻痺が起きた場合、うまく書けなくなったり、ご飯を食べるのが困難になったりします。

上記で挙げた症状は、軽度から重度まで様々です。
軽度であれば、リハビリ等で回復する場合があるそうです。

車イス
くも膜下出血の後遺症には、運動障害があり、車イスが必要になる場合もあります

2.発声障害や嚥下(えんげ)障害

喉の筋肉の動きに必要な筋肉が麻痺してしまうと、発声することも困難になるケースがあります。

そして、舌やのどを動かす神経自体が麻痺し、または、より飲み込みに必要な神経をうまく動かせなくなったりして上手に飲み込めなくなることもあります。これをを「嚥下障害」と言います。

嚥下障害をおこすと、食べ物が気管支や肺に入ってしまい、呼吸ができなくなったり、生命にかかわる肺炎を起こす危険性があります。

寝ているときも、唾液が気管支や肺に入ってしまい、肺炎の原因になることもあります。

3.言語障害

人間の左脳には、言語中枢があります。
左脳のくも膜下出血により言語に障害が出てきます。

「聴く」「話す」「読む」「書く」といった言語能力が障害されます。

言語障害の種類

失語症
運動性失語
感覚性失語
全失語
構音障害
弛緩性構音障害
失調性構音障害
運動性失語
他人が話すことは理解できるが自分が考えているが、正しい言葉を出すことがでない。
感覚性失語
相手の言ってることが理解できないので、自分が話す言葉が意味を成さない
発語は問題ないが言葉の理解が難しい
全失語
言葉を理解することも話すことも出来ない
弛緩性構音障害
舌が回らないために、うまく話せない
失調性構音障害
話をしたときにつっかえたり繰り返しの言葉がうまく言えない。

リハビリテーションにより改善することも多いので、じっくりとリハビリテーションに取り込むことが必要です。

4.感覚障害

脳から下の部位では感覚神経と運動神経は同じような経路を通っています。
そのため、運動障害と感覚障害は同じ側に起こることが多くなります。

感覚障害では、体の片側の感覚が鈍くなったり、しびれや痛みなど、感覚に関する症状が突然起こります。

5.人格や精神面の変化

くも膜下出血により前頭葉や側頭葉に障害が発生すると、人格や精神面に変化が見られるようになります。
日常の活動性が低下したり、自分の行動を自制することが難しくなったりします。

以下のような変化が見られます。

  • 注意力や集中力の低下、やる気がなくなったり、元気がなくなる。
  • 急に怒り出したり、急に泣き出したりなど感情の起伏が激しくなる

上記の症状が現れ、本人が他人との接触を避け、寝たきりになってしまうケースがあります。
その後、うつや認知症になってしまいます。

6.視野障害

視野が狭くなる、視野の半分が見えない「半盲(はんもう)」、などの症状が現れます。

7.排泄障害

排尿をコントロールしている脳の部分(大脳・脳幹)が損傷を受けると起こることがあります。

  • 尿の回数が多くなる「頻尿(ひんにょう)」
  • 尿をもらしてしまう「尿失禁(にょうしっきん)」
  • 尿意を感じない
  • 尿が出ない

人気の記事

サイトリンク

免責事項