統合失調症の原因はこの4つから?

統合失調症の原因はなんでしょうか。
色々な事が考えられます。
国民の1パーセントはかかっている病気という事で、何故そんなにも蔓延しているのかという事は興味を持つ題材なのではないでしょうか。

結論からいうと、統合失調症がなぜ起こるのかは、まだはっきりとわかっていません。
原因は1つではなく、さまざまな原因が複雑にからみ合って発症すると考えられており、これといった決め手にかけるのが現状です。

1.遺伝が原因か?

統合失調症が発症する原因としては遺伝があるとされていますが、完全に遺伝するわけではありません。

例に挙げると、全く同じ遺伝子をもった一卵性双生児が2人とも発症する事はありません。
その割合は5割程度です。
つまりは100パーセント遺伝によるものであるというわけではないのです。

統合失調症の人の家族の調査結果もあります。
両親の約9割は統合失調症ではありません。
つまりは1割程度しか、遺伝していないのです。
兄弟を含めてもその割合は約8割とされており、さらに甥や姪まで調べても約6割とされています。
つまりは、多くの場合、家族に統合失調症の人がいないという計算になるのです。

病気が遺伝するのではありません。

ただ、病気のなりやすさが遺伝するというケースは考えられます。
性格が遺伝するものというのは一般常識で知られていますが、統合失調症になりやすい性格が遺伝されるケースもあります。
そして、精神疾患者が家族にいると子供も精神疾患になりやすいというデータも出ており、そうした環境要因も一つの原因ではないかといわれています。

2.脳の変化?

何人かの統合失調症の人の脳について調べた研究があります。

そこでは、脳の萎縮がみられました。
そして、前頭葉や側頭葉という部位が小さいこと、海馬や扁桃体という部位がとくに左側で小さいこと、前頭葉の機能が低下していることなどが報告されています。

これらは統合失調症になったからそうした脳になったのか、そうした脳だったから統合失調症になったのか、因果関係はよくわかっていません。

また、お腹の中にいる状態で、何かしらの脳への悪影響があると、統合失調症になると考えられています。

3.性格傾向

統合失調症の人には一定の性格傾向があると知られています。

「内気で大人しい」「控えめ」「神経質なところがあるかと思えば無頓着である」「傷つきやすい」「人と交わるのが苦手」「一人でいることが好き」などの性格です。

内向的な性格の人が統合失調症になりやすいとされています。

ただ、一概に統合失調症の人が内気な性格であるかというと、そうではなく、社交的な統合失調症の人もいます。
あくまでも一定の割合で性格傾向があるという事です。

4.環境因子

人は環境によって病気になるものです。
例えば毒を食べ続けていれば病気になります。
そうした意味で、環境が統合失調症に大きく左右しているのではないかという見解もあります。

学説では今は否定的な意見です。

虐待やいじめなどが原因で統合失調症になるという偏見を持たれ、統合失調症の人の家族が差別にさらされないために、否定的な意見が多く出されているのだと思います。

ただ、環境因子というのは確実にあります。

直接的に統合失調症になるというわけではなくとも、環境から鬱傾向に陥り、そのまま統合失調症になるというケースもあるはずです。 子供の頃から統合失調症というケースもあります。
ただ、病気というものは、環境に適合できないからこそ、病名がつけられるものです。
それなのに、環境が一切関係ないというのは、少しおかしい見解です。

最後に

統合失調症は未だに解明されていない病です。
完治も難しく、その原因もわかっていない。
複雑な要素が絡み合っている病気なのです。

人気の記事

サイトリンク

免責事項