クルクミンとアルツハイマー

認知症、その中でも割合の高いアルツハイマー病は、いろいろな方法で治療のやり方が日々研究されています。
将来は、大きな問題ではなくなるのではないかと言われるほどです。

アルツハイマーの物理的治療対策

アルツハイマーの薬物、物理的治療対策は大きく分けて、2つあります。
1つは原因そのものを追究して病気そのものをなくそうという考え、もう1つは病気になった場合に、症状を極力抑えようという考えです。

体調不良のときに、抗生物質は原因となる細菌を無くしてくれますが、風邪薬は咳止めなど、日常生活を支障なく送るための対処療法の薬ですね。
薬物療法にはこのように2つの考え方があるのです。

また漢方薬のように、体そのものという全体に着目し、病気にならない心身を作るという予防的な方法もあります。(漢方薬には病後に使用するものもあります。)

アルツハイマーの場合は、主に症状を抑える薬が中心でした。
うつ状態や、言動に大きく問題がある場合は、抗うつ剤を処方するなどです。

それと同時にアルツハイマー病のために、脳に起こる機能障害を抑える薬も多く使われて来ました。
アルツハイマーの進行を抑える代表的な薬があります。
これは、アルツハイマーにより、神経伝達物質酵素「アセチルコリン」が減るために認知症の症状が出てしまう=アセチルコリンを出やすくしたり、現象を止めるための薬です。

アルツハイマーにはクルクミン!?

アルツハイマー病が起こる仕組みは、脳の中にβアミロイドという物質が蓄積して、老人斑を作ります。その部分の神経細胞は滅ぶのです。この現象がどんどん増えていき、脳機能を低下するのがアルツハイマー病です。

従って根本的治療はβアミロイドを蓄積させない、もしくはβアミロイドがたまっても、老人斑が出来ず、神経細胞が滅ばないようにするというのが王道になります。

最近ついに、その治療薬がいろいろと見つかってきています。

その代表例がクルクミンです。
名前をどこかで聞いたことがある人もいると思いますが、カレー粉の主原料ターメリックの主な成分です。

このクルクミンにβアミロイドの蓄積を抑える効果、また集まったβアミロイドを分解する効果があることが近年の研究で解って来ました。
また肝機能維持を始め、生活習慣病、体内の抗炎症効果、がん抑制などいろいろな効果が期待され始めている物質です。

実際、カレーの国としておなじみのインドではアルツハイマー病が少ないと言われています。

またこれ以外にもアルツハイマーのワクチンなど、病気の根本原因βアミロイド対策は、近年急速に進みつつあります。

アルツハイマーになったら、人生がおしまい・・という考えはどんどん無くなりつつあるのが、近年の現状です。

カレーライス
カレーでおなじみのインドはアルツハイマーが少ない!?

予防が最善策

ところで、どれだけ治療や医学が発達しても、予防が最善策であることには変わりありません。
糖尿病やうつ病がアルツハイマー病の発症を高めることはデータで証明されています。
また生活習慣病一般にリスクがあがります。

大きな原因「老化」は今の所避けられませんが、生活上で注意出来ることはたくさんありますし、その積み重ねがアルツハイマー病を遠ざけるのです。

病気にかかるのは、ある意味、事故に近いです。
なった場合は、最善の治療をつくし、また本人、周囲の人間が努力することしかありません。
しかしリスクの管理はいくらでも出来ます。

幸い、アルツハイマーによいクルクミンは日本人に馴染み深いカレーに多く含まれています。意識して食べるのもいいでしょう。
ただしカレーに含まれるものには、脂肪や市販のカレールウには、添加物など、健康を損ねるものも入っていることをお忘れなく。

アルツハイマー予防に限らず、極端な行動はあまり健康にいいことはありません。不要にアルツハイマー病を恐れず、楽しくカレーを食べる。
このような生活が、1番病を遠ざけるのだと思います。

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