自律神経失調症とうつ病の違いとは

非常に混同されやすい、自律神経失調症とうつ病。
引き起こす症状がとても似ていることから、この二つの病気は判別が難しいようです。
無気力になったり、感情がうまくコントロールできなくなったりという症状は双方の病気に共通する症状となっています。

うつ病の場合には、症状の出方に「日内変動」があるので自律神経失調症と異なる部分です。
午前中は気分が落ち込みますが、夜に向けて気分が高揚してくるといった具合です。
対し、自律神経失調症では、そのような変動はあまり見られません。

また、うつ病は主に、気分に関わると症状が多くなってきます。
激しい気分の落ち込み、無気力などが上げられます。
見分けるのが難しい病気とは言え、病名が違えば治療方法も異なってきますから、これらの違いを参考に、担当の医師に相談してみるとよいかもしれません。

さらに、見分けをややこしくするのが「仮面うつ病」の存在です。
一般のうつ病では、精神的な面での症状が出るのが主なのですが、「仮面うつ病」は、しびれや、めにも、まい、頭痛などの実際の症状が出ます。
この病気は、その名の通り精神的な症状を、実際の症状で覆っているような状態で、うつ病と判断されにくく、自律神経失調症となってしまう場合もあります。

神経系統の病気はとても複雑ですが、これらの病気には深い関連性があります。
うつ病のうつ状態から、自律神経への負担が増し、自律神経失調症の症状を引き起こすこともある反面、自律神経失調症のストレスからうつ病を発症するケースもあります。
病気を併用してしまうのは、精神的にも、肉体的にもかなりの負担になります。
それを防ぐためにも早期発見が必須となってきます。
自分がどちらに属する病気なのかを見極めるためにも、専門医師に相談し、判断を仰ぐようにしましょう。

うつ病とは

  • 気分が沈んだり
  • 何もする気も起らなかったり
  • なんとなく憂鬱になったり
  • 些細なことにもイライラしてしまったり
  • 自分が価値のない人間と思えたり

と、精神的な症状があらわれるのがうつ病です。

うつ病
精神的な症状があらわれるのがうつ病

また精神的な症状だけでなく、体の症状として

  • 寝つきが悪い
  • ぐっすり眠れない
  • 頭が痛い
  • 頭が重く感じる
  • 動悸
  • 肩や首がひどく凝る
  • 体がだるい
  • 重たい
  • お通じが出ない
  • 食欲がない

などの自律神経失調症と似たような体の症状があらわれることもあります。

仮面うつ病とは

一般的なうつ病は、精神的な症状の方が大きいのですが、仮面うつ病の場合は、精神的なものより体の症状の方が大きくあらわれます。
うつ病の上に「体の症状」という仮面をかぶっていて、本質である「うつ病」がわかりにくくなっていることから、「仮面うつ病」と言われています。
最近は、この病気で苦しむ患者さんが増えている傾向にあります。

自律神経失調症とは

自律神経は全身の器官をコントロールするため、バランスが崩れると全身の機能に支障をきたし、様々な症状が出ます。
症状は人により、それぞれですが、交感神経と副交感神経のバランスが乱れたことにより起きます。

自律神経失調症とうつ病は違う種類にはなりますが、どちらも心のバランスにより発症してしまいます。
おかしいかな...と感じたり、苦しくなったりしたら、早めに医師に診断してもらいましょう。
心の病は、必ず治ります。自分を大切にして、ライフスタイルを楽しみましょう。

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