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統合失調症の人は怖いという印象があるかもしれません

統合失調症の人は怖いという印象があるかもしれません。

確かにメディアによる精神疾患者への差別は激しいものでした。
犯罪がある度に、統合失調症のせいだ、アスペルガー症候群のせいだ、と名指しして面白おかしく騒ぎ立てました。
告訴社会となってメディアが告訴されるようになり、またインターネットの普及でメディアが攻撃対象になる事で、そうした傾向は薄れているものの、統合失調症の差別は根強く残っています。
それでは、本当に統合失調症は怖い病気なのでしょうか?

1.薬でコントロールできる病気である

統合失調症のほとんどは薬でコントロールできます。
薬を飲む事で、幻聴や被害妄想などの様々な症状を抑え込む事ができます。
そのため、ほとんどの統合失調症の人は薬を飲んでおり、薬の作用によって普通の人と変わらない生活を送っているのです。

そのため、何の根拠もなく、怖いと騒ぎ立てるのは間違っています。

薬さえ飲んでいれば、ちゃんとした普通の人なのです。

イタリアでは精神科の制度を廃止しています。
そのため、イタリアには精神科というものがありません。
誰でも受け入れる社会作りを目標としていますが、それでも統合失調症だけは薬でないとコントロールができません。
そのため、キリスト教の教会が悪魔祓いという名目で暗示療法を行っていますが、それには莫大な費用が必要になってきます。

2.犯罪をしないとは言い切れない

ただ、100パーセント犯罪をしないかというとそうではありません。
中には薬が効かない人もいますし、完治したと思い込んで薬を飲むのを拒絶するような人もいます。
そうした人の場合、症状が出て、その結果犯罪をしてしまう事もあります。

しかし、何が危険かというのは、その人によって違います。

もしかしたら、父子家庭や母子家庭で寂しくて犯罪をしているのかもしれませんし、ただ悪目立ちしたくて犯罪をしているのかもしれませんし、働く事に適合しなくて犯罪をしているのかもしれません。
色々な人が色々な事情で犯罪をしています。

統合失調症が原因で犯罪をするというのは、理由の一つでしかないのです。

ただ、統合失調症の人は、症状が出れば苦しんでいます。
苦しんだ末に犯罪のような行為を犯してしまう事もありますが、それは一般の人が犯罪をするのとは、また別種のものです。

それを言ったら犯罪をする人は全て苦しんでいるという事を言う人もいるかもしれませんが、やはりどんな理由があろうとも、ただ楽をして犯罪をしている健常者と、苦しんで犯罪をしている統合失調症の人とは少し違うものがあります。

3.関わるには知識は必要

身近に統合失調症の人がいる場合、知識を身に着けておく事が大事です。
知識なしに関わると自分が巻き込まれてしまう事も考えられます。
被害妄想によって恨みを抱かれてしまう可能性だってあるわけです。

統合失調症の理解をした上で、適切に関わっていく事が重要です。

確かに症状が出ている時は怖いものがありますが、その人が薬で安定しているのならば、普通に接しても大丈夫です。

ただ、統合失調症には個人差があります。

作業所などに通勤しなければいけないレベルのものと、投薬治療によって症状を抑えながら一般的な仕事に就いている人もいます。

統合失調症には幅があるのです。
その個人の幅を理解する事も大切になってきます。

統合失調症の人は薬さえ飲んでいれば、一般人と変わる事がない事が多いです。
そのため、怖いという先入観を捨てて、しっかりとした普通の対応をする事が重要になってきます。
そうした対応をする事で、怖さというのは徐々に薄れていっていくのです。
その人の状態によって態度を変えるなど工夫は必要ですが、気を遣うだけで、怖いという事がありません。

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