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統合失調症は発症年齢によって、治療方向が違ってきます

統合失調症は発症年齢によって、治療方向が違ってきます。

統合失調症はどんな年齢でも発症する危険性はありますが、その発症年齢によって周りの環境は違ってきます。
周りの環境が違えば治療方法も変わってきます。

そうした発症年齢による治療方法の違いについて解説していきたいと思います。

1.10代から20代

若い頃は、なかなか周りの環境を変えられません。
自分だけの力でなんとかする事もできません。
特に未成年であるという事で、保険証なども親が持っており、親に頼る部分は大きいです。
親と連帯して治療していく事が必要になり、親の理解が必要となります。
そうした環境の中で治療をするのは、非常に困難です。

時間はありますが、親の制約がある期間です。

ただ、20歳になると成人したという事で、環境が変わってきます。
20歳になれば、精神障碍者年金をもらう事もできます。
また、成人という事で、未成年では使えない精神薬も使えるようになり、投薬治療が大きく変わってきます。

また、20代になると自立しなければいけないという事で、就活などで自分の追い込む時期でもあります。
この時代になると、自分の力で将来を勝ち取る必要があり、そうした力を注ぎ込む事ができない統合失調症の症状をいち早く抑え込む必要があります。

2.30代

この時期になると、経済的にも安定してきます。
ただ、不安定な人もいます。
結婚をしている人もいれば、結婚を考える事もできないという人、結婚をしたくてもできないという人、それぞれいます。

紆余曲折あって様々な人生の形というものが見えてくる時期です。

この時期に発症すると、休職を上手く使いながら治療をする事もできるという見方もできますし、家族や自分のため経済的な理由から治療が縛られてしまうという見方もできます。

しかし、自立して生きていける年齢であるという事で、自由に治療ができる時期です。

自分で治療方法を決める事ができ、その責任は全て自分にあります。

また、仕事などで追い詰められてなるケースもあり、場合によっては転職なども考えなければいけません。

人生80年と考えれば、まだまだ30代は若いです。
統合失調症になったからといって、人生が終わりなわけではありません。
投薬治療によって上手くコントロールして、そのまま人生を歩む事もできます。

3.40代からそれ以降

高齢期における統合失調症の発症はあまりありません。
ただ、全くないというわけではありません。
高齢者がストレスを抱え込まないかというとそうではなく、人それぞれ悩みがあります。
そうしたものを認知症という形にするか、統合失調症という形にするかというのは、人それぞれです。

高齢期になってくると、治療をする時間的余裕が出てきます。
また、精神的にも成熟している事が多く、治療もそこまで困難を極めない事が多いです。
ただ、個人差はあります。

ただ、高齢期に発症すると、混乱も大きく、発見が遅れる可能性もあります。

幻聴を聞いても本当の声だと思い込んでしまうなどの勘違いをしてしまう可能性は非常に大きいです。

また、高齢期には他の薬を飲んでいるとか、糖尿病など他の病気を患っているという関係性で飲めない薬が出てくるのが辛いところです。

最後に

統合失調症は発症年齢によって対処も違ってきます。
若い内から一生付き合っていかなければいけないというのも不幸ですし、働き盛りの時に発症してしまうのも不幸ですし、高齢期になって落ち着いた人生を歩みたいのに統合失調症になってしまうのも不幸です。
発症年齢というのは、周りの環境が大きく違っており、治療にも影響してきます。

ただ、どんな年代であっても薬によって抑え込めるのは確かなので、諦めずに治療を進める事が大事です。

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