後頭部が痛むのは、偏頭痛なの?その時の対処法は?

偏頭痛と言うと、額やコメカミが痛む病気、と言うのが一般的な認識です。

なので、頭と言っても、後頭部とかコメカミなどの側頭部、いや頭全体が痛いとなると
「これは偏頭痛以外の頭痛に違いない」と言うことになります。

緊張型頭痛とか群発頭痛とか……さもなければくも膜下出血や脳梗塞の前兆現象なのか、とネットなどで頭痛について調べれば調べるほど、考えは悪い方へ悪い方へと突き進んで行きます。

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あらためて頭痛のそれぞれの痛み方の特徴を確認すると以下の通りです。

(1) 緊張型頭痛

  • (a) 後頭部を中心に頭部が締め付けられるような痛み。
  • (b) 一定の痛みが、安静的に続く。
  • (c) 肩や首回りの凝りや痛みを感じる。
  • (d) マッサージや入浴などで症状が改善。

(2) 群発頭痛

  • (a) 眼の奥がえぐられるような激しい痛み。
  • (b) 目の充血や鼻水などの症状が出る。
  • (c) 毎年決まった期間に慢性的に起こる。

(3) 偏頭痛

  • (a) 脈拍とシンクロするようにズキンズキンと言う痛み。
  • (b) 頻度が月1~2回程度。
  • (c) 嘔吐感がある。発作中には眼の前にチカチカした光が現れる。
  • (d) 酷いときには動けなくなる。動くと頭痛の程度が悪化する。

後頭部が痛むんですけど、これはやっぱり緊張型頭痛なのでしょうか、となるワケなんですが、痛み方が偏頭痛なんです。
とにかく偏頭痛の痛みの表現となると「これしかないのか!」と言うズキンズキンとした痛みです。
若い頃、このような気の毒な頭痛持ちの知り合いが何人かいました。
みんな筆者よりも年が上で、某パソコンショップの店長の人柄に引きつけられて集まった知り合いでした。
土曜の午後などに集まってはひとしきりパソコン話をすると、その後は怒濤の病気話でした。
中でも頭痛と言うものは誰もが悩みの種にしていました。
で上記のような、痛み方は偏頭痛以外の何物でもないのに、痛む場所が偏頭痛の概念から大きくずれている場合がありまして、後頭部が痛いとか、肩と首の凝りが地獄のようだとか、確かに偏頭痛と緊張型頭痛が混ざったような頭痛です。

筆者が素人考えで「複合型と言うのはあるんでしょうか」と訊ねると、何事も勉強熱心な方が「あるみたいだね」と言う返事でした。
不思議と誰も「病院で診察を」とは言いませんでした。
まあワザワザ自分の頭の病気を暴き立てるのは尻込みしたいと言う気分は、今となっては理解できるんですが、あの時期は謎でした。
その集まりも自然消滅してしまい、筆者の記憶から消え失せていたつもりでした。

あれは1980年代後半の事でした。
2010年代には後頭部の偏頭痛様の痛みはどのような扱いを受けているのか。
調べてみるとそれは偏頭痛として扱われていました。

では、なぜ前頭痛が後頭部で起こるのか。

偏頭痛が起きるメカニズム

そもそも偏頭痛とは、脳内の太い血管が拡張して、鼓動に合わせて送り込まれる血液の刺激が、周囲の神経に刺激として伝わることによって起こる現象です。
頭部の神経としては,具体的には、頭部を広範囲に覆う三叉神経です。
刺激を受けた三叉神経から発痛物質(ニューロペプチド)が放出され、血管のまわりに炎症が起こります。
すると血管はされに拡張して周囲の三叉神経を刺激します……。
この刺激の悪循環が大脳の痛覚中枢に伝わって痛覚として認識されることによって頭痛が起こるのです。
そして三叉神経から大脳に刺激が伝わる途中で、聴覚中枢・臭覚中枢(側頭葉)や視覚中枢(後頭葉)、脳幹の嘔吐中枢にも刺激が伝わります。
そのために音や臭い、光に敏感になったり、嘔吐感のような偏頭痛にともなう症状が現れたりします。

後頭部が痛む原因

三叉神経の根元は脳幹のひとつである延髄とつながっており、位置的に後頭部と首の境目の内側にあります。
そのつながりで、痛みが後頭部で起こった現象として大脳の痛覚中枢に認識されると、後頭部で偏頭痛が起こった、と認識されます。

したがって、対処法は通常の偏頭痛のそれで十分です。
基本方針は血管の拡張を止め留事と収縮させて元に戻す事に尽きます。

後頭部の対処方法

具体策を箇条書きにすると下記の通りです。

部屋を暗くして休息を取る
光の刺激や運動が偏頭痛の悪化につながるので。
痛む部分を冷やす
冷たいタオルや冷えピタ・水枕などで患部を浸して血管の拡張を抑える。
濃いめに淹れたコーヒーやお茶を飲む
カフェインには血管を収縮させる作用があるため。

あくまで応急処置ですので、本格的な症状の軽減を望むなら頭痛外来を訪れるべきです。

今なら、ネットで調べることができますし、電話があればタウンページがあります。
それもなければ最寄りの役所(区役所・市役所・市町村役場)に行って紹介してもらいましょう。
ともかく、患部が頭部なので素人診断は厳に慎むべきです。

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