てんかんの精神症状

てんかん発作の中で、発作の始まりの部位によっては精神症状として現れます。
言語、記憶、頭痛、錯覚、幻覚などで意識障害は伴わないものは単純部分発作の分類に入ります。(自律神経発作と呼ばれることもあります) 意識障害を伴うものは複雑部分発作に分類されます。(認知障害発作と呼ばれることもあります)

精神症状といっても発作の始まる部位によって症状は異なります。

側頭葉は言語、記憶、感情、聴覚の働きと関連があり…
言語障害発作として言葉が出なくなる
理解できなくなる
言い間違い
同じ言葉を繰り返す
記憶障害発作には…
既視感(初めて見たのに懐かしい感じ)
未視感(見慣れているものが初めて見たような感じ)
フラッシュバックなどがあります。
感情発作には…
恐怖
不安
抑うつ
怒り

恐怖や不安感はパニック障害と間違われることがあります。

聴覚障害発作では…
実際にはない音や人の声が聞こえる
耳鳴りなどがあります。
後頭葉は視覚の働きと関連があり…
錯覚発作として変な形に見える
実際より小さいまたは大きく見える
ものが見えない
2重に見える
頭頂葉は運動や情報の統合と制御の働きに関連があり…
考えがうまくまとまらない
前頭葉は思考、運動、言語の働きと関連があり…
話し始めや実際の行動の開始できない
予測ができない
選ぶことができない

精神症状はこれだけではなく多くの種類がありますが、1人1パターンを繰り返します。
実際の症状と一致する脳波が検出されることでてんかんの分類の決定に役立ちます。
意識障害がなければ発作の内容は自覚でき、意識障害があればその症状から始めったことを覚えています。

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