統合失調症の再発率はほぼ100パーセント

統合失調症の再発率は、ほぼ100パーセントです。
統合失調症には完解という完治に近い概念はあるものの、完治する事はありません。
そのため、再発率は幾らであるかと訊かれれば、100パーセントという答えになります。

しかし、それではあんまりです。
どうすれば減薬をしながら、安定した状況に持っていき、そこから不安定な状況にならないか。
それを再発率として、考えていきます。

有効な投薬治療をずっと続けていれば基本的に再発率はゼロに近い

統合失調症の治療というのは、自分に合った薬を見つけ出すという事です。
回復期に入って、症状も安定してから自分に合った薬を見つければ、それを投薬している限り、再発率は限りなくゼロに近いものとなります。

自分に合った薬を見つける事さえできれば、再発率はぐっと下がるのです。

まずは自分がどういう傾向にあるのか、どういった症状に苦しんでいるのか、そうした事をはっきりとさせて、医師との信頼関係を築く事が大切です。

薬探しが治療の最大の目的というと少し寂しいところもありますが、色々な薬を試してみて、それで合うものが見つかれば、それで再発率を限りなくゼロに近づける事ができます。

社会的な挫折を味わわなければ、再発率はぐっと下がる

統合失調症の症状が悪化する原因として、社会的挫折が挙げられます。

知り合いの統合失調症の人の話なのですが、1年くらいはしっかり仕事を続けて安定していたのですが、ある時罰金刑程度の軽い犯罪をしてしまい、それからがくっと精神を崩して今は仕事も辞めて家にひきこもっています。

やはり社会的挫折というものはない方がいいです。
社会的挫折があるだけで、統合失調症の再発率もかなり上がってしまいます。

まずは挫折しそうだと思ったら、立ち止まって冷静に考えてみてください。
挫折を回避できるかもしれません。

なるべく刺激の少ない人生を送る

統合失調症にとって危険なものは刺激です。
何か大きな刺激があれば、再発率は高くなってしまいます。
症状が悪化する原因となってしまうわけですね。

そのため、再発率を下げるには、刺激のない人生を送るという手段があります。
刺激のない人生というのは、楽しいものではありません。
何もないというのも、一つの絶望の形かもしれません。
しかし、統合失調症の事を考えれば、刺激のない人生を送る事で、静かに、そして幸せに生きる事ができるという見方もできるのです。

より多くの社会に参加する

統合失調症の治療方法として、自分の居場所を作り上げるという方法があります。

統合失調症の自分でも受け入れてくれるような社会を幾つも持っておく事が、再発率ダウンの鍵となります。

それは自助グループが作るフリースペースのようなものでも構いません。

または、病院のカウンセリングでも構いません。

会社でも構いません。

家族でも構いません。

友達でも構いません。

そうした色々な社会を持っておく事で、いざという時に助けになってくれます。

統合失調症が悪化する時というのは、環境がガタガタになって、誰にも相談できず溜め込んでしまっている時です。

相談できれば再発しないかというとそうではありません。

しかし、わかってくれるような人がいれば、それだけで自分の力とする事ができます。

最後に

統合失調症は一生付き合っていかなくてはいけない病気です。
発病してしまっては、一生薬で抑え込まなくてはいけません。
それを怠ってしまうと、症状によって、社会活動ができなくなったり、犯罪のような事をしてしまったりするケースもあります。

再発率は、ほぼ100パーセント。

それでも完解という状態に死ぬまで持っていく事はできます。
是非とも、諦めないで治療を続けてみてください。

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