偏頭痛の予兆は肩こりから?その時の対処方法は?

通常肩こりにともなう頭痛となると「緊張型頭痛が多い」というのが頭痛持ちの間の通念のようになっています。
緊張型頭痛は長時間の同じ姿勢・緊張の持続の結果、全身が血行不良になって大脳に酸素や栄養分の供給が滞った結果起こると考えられているからです。

しかし偏頭痛持ちの75%が頭痛の発作に肩こりがともなうと言うアンケート結果があります。
確かに、偏頭痛と肩こりに関するコメントを要約すると「右か左のどちらか片方の肩が急にこり始めたと思ったら間もなく偏頭痛。
額やこめかみが鼓動に合わせるようにズキンズキンと激痛が走って何にもできなくなる」と言う事になります。

肩こり

偏頭痛と肩こりの関係に関しては、「偏頭痛の予兆である」とか「偏頭痛の起こり始めに症状として肩こりから始まる」と言う2種類の説明が行われているようです。

いずれにせよ、前述の通り「肩こりと頭痛」となると、「肩こりが嵩じて頭痛につながったんだ」とマッサージへ走る方もいらっしゃるようですが、緊張型頭痛であれば良いのですが、偏頭痛だと逆効果で痛みはさらに厳しいものになります。
というのも、この偏頭痛はマッサージ・ストレッチや入浴と言うような緊張型頭痛であれば快癒するような処置は逆効果になるからです。

そもそも、偏頭痛は大昔からあるのにもかかわらず、その原因に関する定説が未だ出ていない症状でして、現在のところ最も説得力のあるとされている説が「三叉神経節」というものです。
これは3つの段階を踏んで起こると言われています。
まあ、偏頭痛の起こる過程をその眼で直接把握して実況放送できる人間がいないので、あくまで推測の域を出ていないようですが、以下の通りです。

第1段階
何らかの誘因により、脳内の血管が拡張し、血管の周りの神経(三叉神経)が 刺激される。
第2段階
三叉神経の終末から痛み物質【CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)】が血管に放出される。
第3段階
その結果、血管の拡張と炎症がおこり、その刺激が大脳の痛覚中枢に伝わって頭痛が起こります。

身体の病変の説明でありがちな悪循環の構図です。
最初はごく一部の軽微な現象がある一線を超えると指数関数的に拡大して行き、症状として発現すると言うことです。

三叉神経とは

先ほどから出ている「三叉神経」とは何かというと、頭部を中心に全身に走る大脳から直接出ている末梢神経(感覚神経と運動神経)の1つで、眼神経・上顎神経・下顎神経の3神経に分岐することからこの名前をつけられています。

この三叉神経からの情報が大脳に伝わる途中で視覚中枢(大脳後頭葉)や臭覚中枢(大脳側頭葉)や嘔吐中枢にも刺激が伝わります。
それによって光・音・臭いに敏感になったり、嘔吐感やそれですまずに嘔吐と言った偏頭痛の前兆と言われる症状が発現するのです。
三叉神経の根元は頭と首の付け根の奥にあります。
偏頭痛の時に三叉神経とつながる首の神経はその影響を受けます。
影響を受けた首の神経は後頭部から首・肩につながる僧帽筋を収縮させ、首・肩がひどく凝るような感覚に襲われる事になります。

肩こりからくる偏頭痛の対処方法

ですから、肩こり=緊張型頭痛ということで、マッサージやストレッチ・入浴などを行うと全身の血管がひいては脳内の血管が拡張して三叉神経への圧迫が増大するので、偏頭痛と肩こりを悪化させてしまう事になります。

要約すると、偏頭痛にともなう症状(随伴症状と言います)は根本の偏頭痛が解消されれば解消されると言うことです。
したがって対処方法としては可及的速やかに偏頭痛の症状を抑えることが第一になります。

偏頭痛の対処法としては「頭痛薬!」となりますが、自己判断による独自の対処法はたいてい薬物依存の深みにはまることになります。
かといって薬は飲みたくないと我慢を重ねるうちに、耳鳴り・嘔吐感・目眩・不眠・不安神経症を発症することになります。
こうなると生活の質が著しく低下します。
まずは近隣の評価の高い頭痛外来の門を叩くことをお勧めします。

応急的な対処法としては,急な肩こりが出た時点で以下の対応がお勧めです。

濃いコーヒー・紅茶などでカフェインを摂取します。
カフェインは血管を収縮作用があるからです。
血管の収縮に関連して
冷えピタなどで首筋やこめかみを冷やす。
コーヒー

人気の記事

サイトリンク

免責事項