緊張型頭痛に効果的!?『テルネリン』

緊張型頭痛の有力な原因として肩凝りや首凝りとともに出てくるのが眼精疲労です。

目

なんだ、ただの疲れ目じゃないか、と軽く考えていたのですが、調べてみるとこれはこれでお奥が深いと言おうか、業が深いと言おうか。

疲れ目と眼精疲労の違い

ともあれ、疲れ目と眼精疲労の違いは何かと言うと、疲れ目は眼科的には2種類に分類するのだそうです。
1つは眼疲労でもう1つが眼精疲労です。

眼疲労は同じ疲れ目でも、休憩によって回復するレベルです。

眼精疲労は休憩をとっても目の痛みや霞(かすみ)、頭痛などがいつまでも解消しない状態です。

一般的に疲れ目といているのは前者で、後者の眼精疲労はより重い症状を指します。

そして、眼精疲労に関するサイトを読み込んでいくと、必ず出てくるのがドライアイであり、VDT症候群です。

どちらも眼精疲労の原因として、あるいは眼精疲労の症状の1つとして扱われています。

それぞれ、コンパクトな定義付けを見てみると次のようになります。

ドライアイ

何らかの原因によって眼を保護する涙液(涙)が不足したり、涙の質が低下したり異常をきたしたりして、眼の表面が乾燥する症状の疾患です。

眼の表面を覆う涙は、外側から下記の3層構造になっています。

  • 「油層(被膜として水分の蒸発を防ぐ)」
  • 「水層(栄養と水分を含む)」
  • 「粘液(ムチン)層(角膜表面に直接触れる)」

これらのいずれかの要素が欠乏するとバランスが崩れるとドライアイになります。

VDT症候群(Visual Display Terminal Syndrome)

コンピューターのディスプレイなどの表示器具(VDT:Visual Display Terminal)を使用した作業(VDT作業)を長時間続けたことにより、眼や身体・精神に支障をきたす疾患のことです。
かつてはテクノストレス眼症とも呼ばれておりました。

主な症状として下記などが上げることができます。

  • 目の症状:ドライアイ・充血・視力低下・眼精疲労など
  • 体の症状:キーパンチャー病(頸肩腕症候群)、首・腰、肩の凝り・だるさ・痛み、背中の痛み、手足のしびれなど
  • 精神の症状:食欲減退・イライラ・不安感・抑うつ症状など
イライラ

このように書いてみると、VDT症候群が大状況であり、ドライアイや眼精疲労はその症候群の中に含まれてしまうようですが、ヒトの身体と精神の関係は一筋縄で行くものではありません。

眼精疲労、VDT症候群・ドライアイをキーワードに緊張型頭痛の原因を追求して行きます。

緊張型頭痛の原因

そもそもドライアイと言う眼科用語が日常的に使われるようになったのは、1980年以後と言おうか、OA革命などという、それまで手書きの書類作成・算盤や電卓の計算がワープロやパソコンで行われるようになってからの事です。
ワープロにしてもパソコンにしてもディスプレイを睨む作業(VDT作業)を長時間にわたって持続的に行ないます。
眼にとって何が眼の毒かというと、この輝度の高い画面をにらみ続ける動作ほど悪いものはありません。

VDT作業の結果
眼の焦点調節を行う毛様筋が緊張を強いられます。
毛様筋の緊張は焦点調節機能の低下(視力低下)をもたらします。
光源を見続ける事から瞳孔調節を行う虹彩筋が緊張を強いられます。
虹彩筋の過緊張は瞳孔調節機能の低下をもたらし、始終眩しさに悩まされることにつながります。
凝視を続けることから眼球運動を行う外眼筋が緊張を強いられます。
外眼筋の緊張は目の奥の痛み・眼の圧迫感をもたらします。
さらによく見ようする無意識下の眉間のしわ寄せによって皺眉(しゅうび)筋が緊張を強いられます。
皺眉筋の緊張は眉間・目頭の痛みをもたらします。

そして、これらの症状が改善されないまま継続すると、知覚神経や自律神経に悪影響を及ぼし、目の症状は慢性化し、眼精疲労ということになります。

これらの痛みは感覚神経から脊髄の神経節を経て脳幹間脳部の視床を経由して大脳感覚野に至ります。

痛みが長引いたり頻繁に繰り返されると、つまり慢性化すると、頭の筋肉も緊張・収縮します。
その結果筋肉内の血管が収縮し、血流が滞ります。
血流の滞留は血液内の老廃物の蓄積を促し、それは痛み物質プロスタグランジンなどが生成されます。

これが眼精疲労から頭痛へ至るプロセスなのですが、このメカニズムは3種類ある頭痛の中の緊張型頭痛と極めて酷似しています。
つまるところ、眼精疲労による頭痛は緊張型頭痛と判断して差し支えないようです。

ところで、このVDT症候群がここ十年来急激に増加しています。

VDT症候群の増加

1980年代から2000年代にかけての20年間でオフィスのOA導入は頭打ちになったと言うのに。
この原因は2007年にUSAのスティーブン・ジョブスがiPhone3Gが発売されてこの方、電話機能を持ったパソコンであるスマートフォンが爆発的に普及したからです。
OSの違い、値段の違い、スペックの違いを乗り越えて、すべてのスマホ所有者が自分のスマホで、白熱的に熱狂して初めたものはゲームです。
老若男女を問わずスマホの画面に取り憑かれたように見入る事で、オフィスでVDT作業をしないのかかわらず、VDT症候群になってしまうのです。
今年(2016年)の夏までは、スマホゲーマーのほとんどは屋内でゲームを楽しんでいましたが、今年の夏以降は屋外でゲームをする人々が湧くように現れました。

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