統合失調症と不眠は関係あるのか?

精神疾患としては最も多いのが不眠です。
高齢者になると睡眠力が落ちてきて、眠れなくなります。
また、長く眠る力がなくなってきます。
高齢者は早く起きるといいますが、それは早期覚醒という立派な不眠症の一つです。
高齢者の平均睡眠時間は6時間といわれています。
そうした不眠ですが、統合失調症にも関係があるのでしょうか?

1.統合失調症の症状の一つ

不眠は統合失調症の症状の一つです。
うつ病やノイローゼなどでもそうなのですが、不眠は他の精神疾患と結びついています。
統合失調症でも同じです。
症状の一つとして現れます。

この場合、特徴的なものはありません。

不眠症は人によって形が違います。
例えば最も多いのが、眠る事ができなくなる入眠障害です。
寝つきが悪い体質の人もいますが、その度合いが高いものが不眠症として扱われます。
これは不眠症の中で最も多いものです。
そして、次に多いのが中途覚醒というものです。
眠りの途中で目が覚めてしまい、何度もトイレに行くなどの行動を繰り返し、結果として眠れていないというものです。
また、早期覚醒というものもあります。
3時や4時など思ったよりも早い時間に目が覚めてしまい、それから眠れなくなるというものです。
更には過眠症というのもあります。
1日に12時間以上眠り、それでも眠気がとれないなどの眠り過ぎというのも不眠症にあたるのです。

そうした不眠症は統合失調症でも現れます。

不眠症になったらまずうつ病を疑ってください。
それから統合失調症の事も考える必要があります。

2.最も苦しい症状

眠れないというのは、人間にとって最も苦しい症状の一つです。

やはり眠れないと集中力がかけてしまい、仕事も手がつかなくなります。

そして、何事にも取り組む意欲を失ってしまい、どうにもならなくなります。

不眠は多くある事ですが、決して本人にとっては生易しいものではないのです。

3.睡眠薬で改善を

不眠に対抗するには、睡眠薬が最も効率的です。

統合失調症の場合は特にそうなのですが、布団の中に入って眠ろうとすると、眠らなくてはいけないという強迫観念に囚われて余計に眠れなくなります。
また、布団の中に入るだけで不安が押し寄せてきて、眠れなくなる事もあります。

そうした状況を改善するには、まずは睡眠薬を使用してください。

ただ、その睡眠薬は少し強めのものにしておいた方がいいです。
何故かというと、統合失調症になると様々な薬を飲むため、薬に対して耐性ができてしまっているからです。
そうした耐性は他の薬の作用にも影響します。
そのため、軽い睡眠薬では効かない可能性もあるのです。

睡眠薬は効果が出てきたと思ったら、順々に量を減らしていってください。
そうすれば、薬の副作用も減って、段々と普通に眠れるようになってきます。
その期間は自分のペースで構いません。
安心して眠れるようになったと思ったら、少しだけミリグラムを減らしていくだけでいいのです。
自分なりの睡眠を手に入れるために頑張ってください。

最後に

統合失調症で不眠になると、元々あった統合失調症の症状が更に重くなる事もあります。
不眠のせいで眠れない状態が、元々あった妄想や幻聴を増幅させる事もあります。
何故ならば、普段は自分の意思で取り消せる部分もあったかもしれないのに、その部分がしっかりと出てしまうからです。

統合失調症で不眠になった場合は、まずは適切な睡眠薬を飲んでください。
眠れるのが、第一です。
眠れなくては何も始まりません。
眠れなくては何もできません。
眠れなくては統合失調症の治療どころではありません。

まずは眠れる事。
それから統合失調症の治療をしていけばいいのです。
自分のペースを乱さずに、治療してください。

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