くも膜下出血後に起こる脳血管攣縮と対処法とは?

くも膜下出血の手術終了後に起こるとされる重篤な合併症に、脳血管攣縮といったものがあります。
今回は、その脳血管攣縮に関してどういった症状なのかに関して紹介いたします。
脳血管攣縮という言葉を知って、適切な対処ができる参考になれば幸いです。

脳血管攣縮とは?

くも膜下出血が発症したことによって起こる脳の血管の収縮のことを指す病気です。
出血した箇所がどうして血管の萎縮が起こるのか疑問に思われる方も多いかもしれません。
それは、自分の体の防御機能が引き起こす現象が症状の回復を妨げているため、こういった形で危惧されています。

血管が傷つくと、その血管の箇所に大きな傷ができます。
その箇所を人間の体は血液がこれ以上漏れないようにするために、自然と血管の壁を収縮するようになります。
血管自体が縮まって、血液の流出を抑制することによって大きな怪我の要因をなくすのです。
その結果、体に余分な血液が漏れないことによって、炎症を防ぐことが出来、栄養を持っていくための血液のロスが減少するのです。

しかし、これが脳の中で起こると大きな問題になります。
血管の攣縮によって、必要な組織に血液が運ばれないといった事態が発生するからです。
その結果、必要な細胞組織に酸素の供給が遅れてしまい組織の回復が遅れるからです。
そのため、適切に対処しないとその攣縮が起こった箇所の奥の脳の箇所に酸素や栄養が行かなくなります。
その結果、その箇所を司る脳の機能が悪くなり、麻痺といった後遺症が発生するのです。

脳血管攣縮発症の時期と症状

脳血管攣縮はくも膜下出血の発症直後に起こるのでは無いのです。
出血を起こした後の4日~2週間から3週間後で起こります。

攣縮は、くも膜下出血の症状を治そうとする体の治癒能力が働いている時に起こるので、直後には起こらないのです。
そのため、直後では無くてその症状が治まったと言って、甘く見てはいけないのです。
体が動けるようになったとしても急激に頭の血圧が上がるような運動を行うといったようなことは決してしてはいけないのです。

具体的な症状としては、言葉が話せない、ろれつがまわらないといったような症状、足のしびれといったような症状があります。
意識の回復後こうした問題が生じた場合には、基本的に無理なことはせずに医師に伝えるようにして下さい。
脳の血管の攣縮を抑える薬剤を投与して症状を緩和させるといったような処置を取ります。
脳梗塞になっていない段階では、こうした処置を取る必要があるので、発症した時点で人にいうことが大切になってくるのです。

脳血管攣縮の大きな特徴

脳血管攣縮の基本的な発症は、くも膜下出血で多くの出血をした場合いによく起こります。
したがって、出血の少ない時点であればあるほど症状は緩和されるのです。
ですので症状の発症には大変気をつける必要があります。

意識が無くなる前に、病院での応急処置によって脳のこうした症状の緩和につながることができるのです。
発症率は出血の量によって変動することは知られていますが、早期では発症が一割以下となっています。
そのため、頭痛の時点で病院に行って処置を行うだけで、症状は軽減されるのです。

頭痛
頭痛の時点で病院に行って処置を行う

脳血管攣縮のまとめ

脳血管攣縮は、くも膜下出血が起こると必ず心配される大変危険な合併症です。
この合併症が発症する時期に患者も周りの人も的確に対処できることが大切になってくるのです。
くも膜下出血といった症状の名前だけ、注目されてしまい、この病気に関して知らない方が多いので、合併症を知って起こった時に更に症状が悪化しない、こうした病気でも影響されないといった知識の参考になれば幸いです。

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