偏頭痛なのか、ハッキリさせるためにも病院へ行き、対処方法を身につけましょう

頭痛は偏頭痛と緊張型頭痛の2種類があります。

それぞれ原因が違うので対処法も自ずから決まってきます。

たとえば、緊張型頭痛では頭痛の発作が起こると、ストレッチや入浴で身体を温めて血行をよくすると痛みが軽減しますが、偏頭痛でそれを行うとまちがいなく悪化します。
また、頭痛への恐怖から早め早めに偏頭痛向けの薬を服用していた方が実は緊張型頭痛で、ストレッチや入浴で治まったはずのものが、過剰服用による頭痛(薬物乱用頭痛)を起こしてしまう場合があります。

また、偏頭痛と緊張型頭痛が併発する場合、どちらか一方の薬を服用していても、もう一方の頭痛を抑える事ができません。

素人判断による対処は危険を伴う事が少なくなりません。
少なくとも自分の頭痛がどちらの頭痛なのか、あるいは全く違う原因によるものなのか、ハッキリさせるためにも病院に診察を受けに行く事をお勧めします。

どの病院がお勧めかと言うと3種類あります。

  • 頭痛外来
  • 神経内科
  • 脳神経外科

頭痛外来は頭痛を専門に診てくれる診療科です。
神経内科や脳神経外科は脳やその周囲の血管や神経系のトラブルの診断・治療を専門としている診療科です。
診察に先立って医師から問診を受けたり、問診票を渡されたりします。
それに応えたり書いたりしていくうちに偏頭痛か緊張型頭痛か、併発なのか、あるいは別の原因かが見当をつけるようになっています。
1例として書き記すと以下の通りです。

(1)~(5)の質問に対してチェックを入れて行きます。

(1) 頭痛の頻度はどれくらい?
○ほとんど毎日
○週に2~3回
○月に2~3回
○数ヶ月に1回
○ある時期に集中して起こる
(2) どんな風に痛みますか?
○ズキンズキンと脈打つような
○眼の奥がえぐられるような
○動くと痛みが増す
○ギューと締めつけられるような
○痛くてじっとしていられない
○重いような
(3) どの辺が痛みますか?
○片側の眼の奥
○頭の片側
○頭の両側
○後頭部
(4) 頭痛と一緒に起きる症状は?
○吐き気がしたり吐いてしまう
○音や光が気になる
○鼻水、鼻づまり
○片側から涙が出る
○片側の眼が赤くなる
○眼の疲れ
○肩こり
○まぶたが下がる
○ふわふわ感
(5) 頭痛の前にギザギザしたまぶしい光が見えたり、視界の一部がぼやけて見えにくい部分ができる事は?
○いつも
○ときどき
○ない

問診の外に、「神経学的検査」が行われます。
具体的には、座ったままか仰向けになった状態で、首や手足に麻痺や筋肉の萎縮などがないかを調べたり、歩行困難や姿勢の異常の有無を確認したりします。
その上で、必要に応じて画像検査や脳血流検査などで脳内を詳しく調べたり、血液検査や心理検査が行われます。

  • (1) 脳CT(Computed Tomogtaphy:コンピュータ断層撮影法)
    X線などを利用して脳の断面を撮影します。
    撮影時間が比較的短く体内にペースメーカーなどの金属が入っていても撮影可能です。
  • (2) 脳MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像法)
    磁気を用いて脳を断層撮影します。
    X線被爆がなく、造影剤なしでMRA(血管の画像)が得られます。
    体内にペースメーカーなどの金属が入っていると実施できません。
  • (3) 脳MRA(Magnetic Resonance angiography:磁気共鳴血管画像)
    磁気を用いて脳血管を撮影します。
    体内にペースメーカーなどの金属が入っていると実施できません。
  • (4) 脳波:脳の電気活動を脳表の電極から記録します
  • (5) 脳血流検査(SPECT):放射性アイソトープを利用して脳血流を測定します。
  • (6) 髄液検査:腰椎の隙間から細い針を刺して脳脊髄液を採取します。
  • (7) 血液検査:貧血や肝機能・腎機能・血糖・脂質・炎症反応など一般的な検査の他。
    甲状腺ホルモンや脳下垂体のホルモン、女性ホルモンなどを検査する事があります。
  • (8) 心理検査:病状に応じて、様々な心理検査が行われています。

ただし、そのような検査を行うかは医師の判断によります。
これらの検査が必ず行われるというわけではありません。
問診や様々な検査の結果、診察が下されます。
薬を処方されるかもしれません。
医師の指示に従って服用してください。

人気の記事

サイトリンク

免責事項