統合失調症になると運転免許をはく奪される?

統合失調症になると運転免許をはく奪されるという話は聞いた事があるかもしれません。
運転免許証というのは、生活していくためには必要なものです。
実際に障碍者手帳を交付されると、運転免許証取得のための費用が10万円ほど削減されるという制度もあります。
国は障碍者の車の保有を積極的に推し進めている一方で、自動車事故に関してはかなり厳しいものがあります。
実際に日本ほど規制が厳しい国はほとんどないそうです。
統合失調症になると本当に運転免許証をはく奪されてしまうのでしょうか?

1.法律上は取得や更新ができない

てんかんというのは、ニュースでよく聞いた事があるかもしれません。
突然、気絶をしてしまうような病気であり、このてんかんの人が起こした事故が大きく話題になった事で、てんかんもしくはてんかんに近い一定の症状があって車の運転に支障を及ぼす可能性のある場合は、免許の取得や更新ができないという法律はできています。

統合失調症もその範囲に入ります。
統合失調症も同じように、事故を起こす可能性がある病気であるという認識をされているのですね。

事故の可能性がある以上、運転免許証は持つ事ができません。

日本は世界でもトップクラスの交通事故者の少なさを保っており、そうしたものは統合失調症にとって不便をもたらしているのです。

2.ばれる事はまずない、が

統合失調症だと隠して運転免許証を手に入れたり、更新したりする事はできるのでしょうか。
実際に、免許の取得や更新時に病状を虚偽申告した場合の罰則する道交法にも定められています。
ただ、運転免許証を更新する時に、いちいち「統合失調症か?」と尋ねられる事はありません。
そのため、隠して更新すれば、ばれる事はまずありません。

逆に素直に申告をすると、「あちゃー、申告しちゃったか」と警察官から迷惑がられる事もしばしばあります。
やはり手続きをするのが大変なのです。

そうした事情から、統合失調症でも運転免許証を持つ事はできます。

ただ、犯罪歴があって警察のデータベースに統合失調症であると載っているケースは難しいです。
警察は運転免許証を更新する時に、一緒に犯罪歴などもチェックしています。
交通犯罪をしていないか確認するためですが、ついでに他の犯罪歴もチェックしています。
そのため、警察のデータベースに載ってしまっている人は更新が難しいはずです。

そして、事故歴がある人は、詳しく調査され、その際に統合失調症であるとばれている場合も更新が難しいです。
事故歴があるとただでさえ免停などの罰則が科せられます。
その上、統合失調症だとわかっていれば、もう一度事故をした時に、警察の責任になる事もあります。
そのため、警察も真面目に動くのです。

最後に

運転免許証は身分証明書にも使えます。
また、運転免許証がなければ応募できない求人がほとんどなのではないでしょうか。
そのため、運転免許証というのは、生活必需品であります。
その生活必需品を取り上げられてしまうと、社会復帰するにも社会復帰ができないという事にもなってしまいます。
そうした状況から、運転免許証はなるべくならば持っておいた方がいいです。
はく奪されないように努力をするべきです。

ただ、統合失調症の症状が酷くて、運転ができない、または事故を起こしそうだという人は、返還した方がいいかもしれません。
薬を飲んでいても、症状をコントロールできず、運転中に幻聴などが出てきてしまうという場合は、運転をしない方がいいでしょう。
事故を起こしてからでは遅いです。
やはり事故をしてしまうと多く人に迷惑がかかりますし、人身事故を起こしてしまっては取り返しがつきません。

その場その場の症状に応じた対応をする事が重要となってきます。

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