犬のてんかんの食事

人のてんかん治療には、薬では効果がない難治てんかんにケトン食という食事療法があります。
これは低糖質、高脂肪の食事で脂肪を糖質に変換して脳のエネルギーとして使うようにさせる方法です。

しかしながら、人でも栄養の偏りがあり、メカニズムも解明されていないので、発作が治まってくれば中止して様子をみるという方法がとられているようです。

ドッグフードのパッケージに「総合栄養食」と書かれていれば、バランスのとれた食事です。
最低限、必要な栄養素と上限量を設定した基準に達しています。
総合栄養食の中でも、肥満犬の減量をサポートする低脂肪タイプ、お腹の弱い犬の健康をサポートする消化吸収しやすい食材を原料とするタイプなど様々です。

見逃されやすいのが、てんかんと同じような症状でも、てんかん以外の病気があり、その病気の治療によっててんかん様の発作が消失する場合があります。
低血糖、代謝異常、体内のミネラルバランスの異常によって、けいれん発作と同じような症状が現れます。
人の検査では、脳波やMRIなどが多くの病院で整っています。
しかし、動物病院では、検査設備がなく、検査中にじっとしてもらうために鎮静剤が必要になるなどの理由で、獣医学部の大学病院まで行って検査を受けることは稀です。

一般の開業医では、てんかん以外の病気の可能性を排除していく「除外診断」という方法が行われています。
本当に脳波の異常が繰り返して起きているかの判断は難しい部分もあります。
発作がおさまらない場合には、一度は精密検査のために大学病院で調べてもらうのもいいでしょう。

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