うつ日

特定の発症日の有無と云うより、寛解して安定している状態から暗転して再発する事もありうるという解釈が一般的です。
尤、朝に不調を訴える例が多いと言われますが、機械的の様な正確な反復性とは異なり発症や回復には揺らぎがあります。

1回の病期は短い期間でケース1週間~1カ月間と比較的短期な場合と長いケースでは6カ月間~1年間程ものがありあます。
うつ病は元来、怠慢や怠けと誤解され易い病気ですが、肉体的に異常が無くとも倦怠感を引き摺る様な日々が続きます。
時には自律神経失調症の様に肉体(頭痛、腹痛、消化不良)という症状で現れます。
肺炎や風邪で体が重い時は安静が必要であると同様、うつ病にも同様な措置が求められます。

「心の弱さ」を指摘され、自己肯定感を保つ為、無理に気持ちのテンションを高くして乗り切る試みは結果的に危険です。
知らず知らずの内に自らの命を絶ってしまうことへ進展する事も数多の症例がある様です。
服薬も種類や分量、服用時間は支持された方法に徹する事が肝要です。
自分の意思で服用を開始したり止めたりすると再発症の可能性が高まると云われます。
抗うつ剤の種類によっては効果に大小がり、服用した直後、眠気やふらつきを、覚えた時には担当医と相談して薬を変更して頂き状態に応じた服用を持続する心がけが長期治療には欠かせません。
基本的には初診から強い効果のある薬に投与は緊急時意外はありません。
その様な場合でも罹患者の症状によっては具合が悪く成る事もあります。
その様な場合も担当医に相談する必用があります。

■服用意外にうつ病再発防止に対して有効な手立てがあります。
これは日常生活上での過ごし方です。
見るもの 緑の生える遠景。
又絵画など鑑賞など心が和んだりする効果が在るもの全般。
聴くもの 波・風など自然界の音、軽音楽など和む又はワクワクさせる。
嗅ぐもの 刺激の弱い芳香剤、香料、アロマテラピー、花など、一般的に良い香り。
触るもの マッサージ・愛玩動物などと戯れる。
味わうもの バランスの取れた料理を食する。
原則3食/日
その他(体内間隔) ストレッチ、ヨガ、軽い運動、呼吸法、流体運動など。
基礎体力向上
■再発防止の点から以下の生活パターンは改める必要があります。
能動的なモノ(反応要求が高いモノ) テレビゲーム・インターネット・携帯電話の操作・カラオケ、車の運転、騒々しい場所や初めての場所に長時間掛けて行く事。
厳格なスケジュールでの移動(旅や出張)
上達を迫られるもの(比較される) テニスやゴルフなど成績や勝敗が出てしまうスポーツ。
悔しさや、虚しさなど結果によって感情が残るスポーツは避ける。
考えモノ(比較・検討等) 仕事関係・勉強・解説本。
啓蒙本の中にもおかしな物は避ける。
体を酷く疲労させる運動など 重い運動・トレーニング

うつ病に良い条件(上記の理由)

  • 受動的な事柄…(反応を返す必要のないモノ)。
    無理にストレス発散という概念では無くストレスを溶かすという感覚。
    過度な変化は精神面にも 負担が大きい。
  • 上手さを問われる事柄… 成功/不成功の関係とは無く焦り興奮に強いられる必要が無い事が良い。
    健常者の達成感はうつ状態では重荷になる。
  • 心と体(五感)を使って実感出来る事柄.…困難な問題は体のごく一部(能)しか使わず血行面にも影響を与えます。
    血流が良く成る事で傷んだ能細胞やその他の細胞のケアーにも繋がります。
    流酸素運度程度。
    しかしこの方法には即効性や薬の様な効果は期待出来ません。
  • 眠気防止の為の適度な運動 特に休日明けなど、薬の効果によってディタイムに必要以上な眠気が襲う場合がありその様な場合は伸びや屈伸が眠気解消への一時的な効果が在ります。

更年期障害とは女性ホルモンのエストロゲン分泌が減少する事で体調の異常が生じます。
統計によると年齢45~55歳が最多数を占めます。

更年期障害の症状 ほてり、のぼせ、めまい、動悸、離尿感の多発、手足の冷えや痺れ、頭痛、肩こり、腰痛、倦怠感、耳鳴り、目のかすみ、 息切れ、食欲不振、腹痛 etc...

上記の身体的効果がと共に以下の様な精神面にも異常が生じる場合があります。

更年期のうつ症状 不眠、イライラ感、不安、落ち込み、意欲や集中力の低下etc...

エストロゲンの減少の他に環境変化も影響も原因に成り得ます。
例えば子供が巣立ち親としての役割がから開放された一方、人によっては喪失感に襲われる場合があります。
その他、退職後の夫婦関係。
ライフスタイル変化、介護、入院、将来に対して複合的な不安な感情に没頭し気が滅入る事柄が罹患原因に成り得ます。

※更年期うつは一般的に女性の特有の症状と云われてきましたが、今日では中高年男性にも更年期うつが発症する場合もあります。

老人性うつは認知症や他の疾患の症状と誤解されうつ病と認知されるまで時間を要すケースが多いと言われます。
若年層や壮年層の一般的なうつ病は主に人間関係や社会環境の変化によって発症する割合が高いと言われます。
他方、老人性は家族との別れ、同居人の変化、他の病気による後遺症と、自分自身や身の回りの変化が原因と成る可能性が高いと思われます。
特に男性が独り残された場合はメッキリ気落ちし、残されたのが女性の場合より、うつ症状に成り易いと言われます。
日本では御近所関係などの間口は妻が対応しているケースが多い為、退社後、組織から離れると生活環境は孤独に包まれる事が多く成りがちで加え同伴者を失う事は社会からの孤立が立証された様に辛い立場に立たされます。
この様な不幸な事柄を直観的に察知し、うっそうとした期間が老人性うつ症状を徐々に進行させる様に考えられます。
又、生まれ育った土地に住み慣れた老人が高齢化に伴い自活が難しく成り、都会にいる子供―家との共同生活を送る場合があります。
この場合でも環境変化によりストレスが生じ、うつ症状、痴呆症など発症する事があります。
嫁姑関係のトラブルもストレスの原因と成り身近な人間関係の悪化は老人性うつ病への罹患率を高めます。
長年継続して来た生活ペースや新たな土地での新たな人間関係構築自体がストレスの原因、強いては老人性うつ病の原因に成り得ます。

主な原因 ①家族との別れ ②同居人との生活環境変化 ③循環器などの病気治療の後遺症

老人性うつに於けるその他の原因…①退職、②子供の独立。
③経済問題、これ等は中年から老年期初期に差しかかる段階=更年期うつ病との発症環境が類似しています。

老人性うつ病と認知症

認知症の特徴は①口数が減る②趣味や関心のあった事柄に対して避ける様に成る。
③気分の落ち込み。
が主な特徴だと言われます。
これは、うつ症状と全く同じで混乱はむしろ当然な事です。
認知テストにも関心が無い為、理解出来る事柄にも無反応に成り、実際の症状(要介護1の状態)がより重い症状(要介護3の状態)と誤解される事があります。
「認知症←→老人性うつ」との曖昧な症状は「境界線」と言われます。

入院中によって口数がメッキリ減り当初は認知症と思われていた患者が暫く経過する内、極たまに口を開き「消えたい」と吐露する様に成り、担当医は老人性うつ病と診断変更を行ったケースがあります。
この様なうつ患者も時間経過と共に現実の悲しみを語ると云う、現状把握行為も減少。
記憶も薄れて行きます。
完全に認知症を患う段階では苦痛や羞恥の概念は乖離し、行動や言動に目立った変化(徘徊、記憶力低下、会話がかみ合わない) が頻繁に現れる様に成ります。

体の不調

高齢化に伴い肉体的に軋みが生じ、現実的に痛みを発症します。
しかしその内100%が本当の痛みとは言えない事もあります。
例えば若年層でも抑うつによる胃痛や頭痛、消化不良など自律神経失調の症状が現れると同様に、高齢者にも反映される場合があります。

上記の様な現象を別の言い方をすれば「仮面うつ病」として分類出来ます。
罹患者は診査する前に「高齢」である事を全ての不都合原因に絡めます。
根拠無き確信とも言えます。
医療関係者は「高齢原因」と「抑うつ原因」とを多角的に精査する事が望まれます。

認知症=痛み、苦しみ、辛さの認識が薄れる。
抑うつ症状=非現実的な体の痛みが発生。

境界線の段階では同症状が重なり時には、離反する為、一貫性の無い所見(部位の痛みの有無)に基づいた治療が求められ、専門科も半ば経験値で判断に依頼しなければ成りません。

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