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タバコはうつ病のリスクが高まる可能性がある!?

とかく非喫煙者と言う人種は喫煙者に対してモノを言いたがる傾向にありますよね。

  • 煙草の煙はあなたの呼吸器系を破滅させる。
    一度でもヤニにまみれ、煙に汚損された肺の写真を見てみるとわかりますよ!
  • 喫煙のニコチンは心臓血管系に対して害があり、あなたの寿命を縮めますよ!
  • 副流煙はあなただけでなく、あなたの近辺の人々の健康をも脅かす!
  • 煙臭い。ヤニ臭い。近くに行くと自分まで煙臭くなる!
  • 摂氏500度の火の点いた棒を振り回しているんですよ!
  • 煙草の煙は肺にばかり吸い込まれるわけではありません。
    あなたの食道から胃へも進入して、逆流性食道炎や胃炎の原因になりますよ!

周囲の迫害に耐えつつ煙草を吸って戻ると机の上にパンフレットが1枚置かれています。

「知ってる? タバコが深く関わる病気 うつ病」。

臓器だけでなく精神の分野までタバコの害が侵食している。

禁煙

内容を要約すると「喫煙者はうつ病のリスクが高まる。」

  • (1) 海外の調査では、喫煙者(ニコチン依存症者)のうつ病のリスクは、非喫煙者の2.9倍。
  • (2) 東京近郊2.800人の労働者対象の調査でも、喫煙者のうつ病のリスクは非喫煙者の1.65倍。

同調査では禁煙すればうつ病のリスクは非喫煙者のうつ病のリスクと同程度になる。

よりによってうつ病。

頭の中に最前に参加したメンタルセミナーで「生涯に1度はうつ病になる人は15人に1人」とか「うつ病で医療機関を利用する人jは100万人以上」とか「受診していないうつ病患者は4人に3人」と言った妙に些末な数字が脳裏をよぎります。

今はなんともなくとも、いつかは自分も「15人の中の1人」になってしまうんではないのか。
「栄転」したはずの同期入社の同僚の憔悴した顔が目に浮かんできます。

勤務先に出なくなり、住居からもいなくなり、連絡も取れなくなり、実家に連絡を取ると2階の部屋の片隅で飲料の缶を積み上げた砦に立て籠もっていたのだそうな。
幸い臓器は損なわれていなかったけれど精神が病んでいたんだっけ……。

「うつ病 タバコ」でぐぐると、だーっと言う勢いで見出しと要約のワンセットが滝のようにモニターの画面に雪崩れ込んできます。

その中から2,3個ほどピックアップしてみるとタバコに含まれる成分の肝であるニコチンがうつ病の引き金になっているというのです。

ニコチンはタバコを吸う以外にも、元々体内でごく少数ながら分泌される物質です。

  • (1) 抗不安作用のあるセロトニン
  • (2) 脳内幸福誘導作用のドパーミン
  • (3) 血管収縮作用・血圧上昇・興奮作用のアドレナリン

上記などの各種脳内ホルモンの分泌を誘導します。

タバコを吸うのを止められなくなるのは、タバコを吸うたびに脳内でドパーミンが分泌されるため……そうか。
つまるところ、私のタバコへの執着もこの脳内ホルモンの性なのだなと納得しかけたりして。

で、前述の通り、ニコチンによって脳内ホルモンの1つであるセロトニンの分泌が誘発されます。
セロトニンは神経の興奮を沈静化させるホルモンで、逆に欠乏症には攻撃性・不安・自傷行為・過食などの状態の原因となります。
それがどうした、タバコを吸えばセロトニンが出るんだから大丈夫じゃないのか、と言う突っ込みを当然入れたいところですが、それは甘い考えのようです。
喫煙によって外部から定期的にニコチンが供給される状態、つまりタバコのみの常態では、脳内の正常なホルモンの供給が行われなくなります。
脳内のニコチン生産量が減り、タバコを吸って、外部からのニコチンの供給があって、初めて十分な量のセロトニンを始めとする脳内ホルモンが分泌されるようになります。
これがニコチン依存症の肝です。
ヘビースモーカーがタバコを吸えないとイライラするのはこれが原因です。

そして、どんなヘビースモーカーでも24時間吸いっぱなしと言うわけにはいかず、また、喫煙を続けているうちにニコチン耐性と言うものになってしまい、同じ本数を吸っても効果が出なくなります。
大量のタバコを吸わないと脳内ホルモンが分泌されない状態になってしまいます。

「朝起きたらまず一服つけないと頭が働かない」とか「最近タバコの消費量が異常に増えてる」と言う状態になったら、実は私もそうなのですが、脳内ホルモンの欠乏状態が常態になっていると言う事です。
抗不安作用のセロトニン・幸福感誘導作用のドパーミンの欠乏が常態になるとき、うつ病発症のリスクは指数関数的に増大していきます。
指数関数のグラフは横軸の数が増えるにともなって縦軸の数が増えまくるグラフです。

生活が充実しているのなら大丈夫ですですが、何か問題を抱えてストレスが溜まった状態が続くと、ふとした瞬間に「危険な誘惑」に取り憑かれる事が皆無ではありません。

あるレポートによると、「司法解剖した遺体について血中のニコチン濃度を調べたところ、亡くなった人の血液中のニコチン濃度は、事故や病気で亡くなった人に比べて約3.5倍も高い事が判明したそうです。」

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