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- 統合失調症とうつ病の違いを症状別に解説します
統合失調症とうつ
うつ病と統合失調症の違いを考察する為、単にDSM(特異な人格障害)のそれぞれ別個に特徴のみを網羅しても明確な分類は一般人のみ成らず専門科の間でも時に混乱が生じます。
よって共通の比較項目など設けて《うつの人》《統合失調症の人》《健康な人》のケースで比較した方が分かりやすいとされます。
統合失調症とうつの違い
1.比較項目:原因
①気の遣い方
- うつの人
- 積極的に気遣い、気配りを自発的に行い、謙虚な対応事態には自負を抱いている人が多いのが特徴です。
- 統合失調症の人
- 他者から自己の振舞に対して常に自信が持てず結果、振り回され不安に陥る事に成ります。
気遣いを始め人との拘わりに通常、自身は持てないのが特徴です。
- 健康な人
- 必要に応じた気遣いや気配りはしますが必要以上な付け入り方や過度な同調意識はしません。
②抱えこみ方
- うつの人
- 集団の中、積極的に自らの役割考えます。
時に必要以上もしくわ、実力以上の役割を抱えこみ、基本的に努力を惜しみませんが場合によって本人の限界を超えてしまう結果になります。
反省はしますが、要領や手順と云った所が中心で、拘わり方自体への反省はあまり持たないのが特徴です。
- 統合失調症の人
- 他人に信頼を持ち、依頼する事自体、抵抗が在ります。
逆に無理な注文を断る事が苦手です。
結果的に抱えこむ事に後悔を繰り返します。
- 健康な人
- 余裕が無い時には、その訳を相手に説明し、断る事が出来る。
③物事に取組む姿勢
- うつの人
- 前向きで積極的で在りながら気負いが入る事があります。
ペース配分が苦手で全力投球で事に当たる為、疲労を蓄積し易い傾向があります。
- 統合失調症の人
- 基本的に後ろ向き且つ消極的です。
仕方なくやる事で先々に対して心の予防線を張っておく事に努めます。
- 健康な人
- うつタイプと同じであるが必要以上な気負いは抱かない。
④思考パターン
- うつの人
- プラス思考で前向きではあるがどこか楽観的で熟慮に欠ける面もある。
- 統合失調症の人
- マイナス思考で後ろ向き、悲観的に事を考えてしまう余り、物事への変化(予期不安)に対しては特に敏感で好まないのが特徴です。
- 健康な人
- 楽天的に事に構えプラス思考で在る事が基本です。
⑤マイペースの保ち方
- うつの人
- 周囲からの評価に振り回されツイツイ、オーバーペースに浸る傾向が強く、マイペースを維持する事が苦手なのが特徴です。
- 統合失調症の人
- 妄想と現実の境が曖昧で、しかも悲観的に物語を抱えこむ事から、主観的には他者によりペースを常に乱されている様な被害意識を持ちます。
- 健康な人
- 柔軟な対応が出来る叉はペースを保てます。
2.比較項目:基本症状
⑥ゆとり
- うつの人
- 勤勉に必要以上な労苦を自ら選択する傾向が強くいっぱいいっぱいな状態に浸り易いです。
- 統合失調症の人
- 特に陰性症状~安定期に移行した場合、客観的には一見落ち着いている様に見えます。
- 健康な人
- 心に過度な負担を本能的に抱え込まない為、余裕を保っています。
⑦PD(パニック)障害の有無
- うつの人
- 楽観的に予定予測する傾向が高い為、パニックに浸りにくいです。
- 統合失調症の人
- 悲観的に捕らえる傾向である為、客観的には過度なあせりを周囲に対して自発的に晒す事があり、本能的に失敗する事に予防線を引こうと演じます。
- 健康な人
- パニックに浸りません、叉は自己を律する様に心がけます。
⑧やる気・意欲・気分
- うつの人
- やる気の無さの有無は別として、少なくと周囲に本心を晒す事に罪悪感の様な気分に浸ります。
- 統合失調症の人
- 被害者感情が強い為、抵抗感への情熱が強い余り、周囲からはやる気の無さ(主体性の無さ)が目立 ちます。
- 健康な人
- 基本的に調和が取れていて、能力と役割の内容に整合性が取れている。
⑨ストレス
- うつの人
- 無理を通す事によって敢えてストレスの原因を作り、常時ストレスを強く感じます
- 統合失調症の人
- ストレスが無いとの見方が多いが、むしろ超越してストレスを潜在化させ乖離性の人格障害に浸っている状態で評価と実態との間にギャップがある様に思われる。
- 健康な人
- 適度な緊張と緩和を繰り返し、むしろストレスを上手く利用する事が出来ます。
⑩肉体的痛み
- うつの人
- 自律神経系を乱す言動が多く、ストレスにより体調を崩す事が多い為、偏頭痛など肉体的に症状として現れる場合があります。
- 統合失調症の人
- 痛みを感じ取れない場合も在ります。
自傷行為(リストカットなど)の常習者はむしろ痛みを快感叉は心の苦痛への購いとして認知してしまう事があります。
- 健康な人
- 無理が祟っている事に認知できる為、回避する手立てを用意できます。
⑪トラウマ
- うつの人
- オーバーワークで結果に結びつかず自己評価に失望する事があるが基本的には前向きである為、過度な状況に身を晒す事事態を繰り返すことからトラウマには浸る傾向は低いです。
- 統合失調症の人
- トラウマを積重ねる粘着性の強い人格が特徴です。
パニック障害や境界性人格障害などはその反映です。
- 健康な人
- 同じような局面に立たされた場合、記憶や経験に対する学習機能が働き、振る舞いに応用できる為トラウマを抱えません。
⑫フラッシュバック
- うつの人
- トラウマに浸りにくい為、フラッシュバックな様な症状はありません。
- 統合失調症の人
- エネルギーを内面に溜め、鬱々としている発病期に於いて陽性反応として特に顕著に現れます。
- 健康な人
- トラウマに浸りにくい為、フラッシュバックな様な症状はありません。
⑬社会不安障害/全般性不安障害
- うつの人
- 物事に対して過剰なる楽観視が災いとして同じ行動で同じ失敗を繰り返し、自信喪失、自己嫌悪、むしろ環境や社会に対しての不安の程度は標準より低いと思われます。
- 統合失調症の人
- 誰かの意思に動かされている様に感じている為、不安を抱き対人恐怖という形で現れます。
- 健康な人
- 合理的に有り得ない妄想に駆られない為、社会不安はありません。
⑭自分を傷つけたりする願望
- うつの人
- より深刻な一部の例外は除き、基本的には抱きません。
- 統合失調症の人
- 希死念慮が強いのが特徴です。
逃避性人格障害の結路は生きた証も含め自分の存在を消す事です。
- 健康な人
- 基本的に在りません。
3.比較項目:CT検査所見
⑮大脳側頭葉/頭頂葉の変化
- うつの人
- 萎縮しません。
- 統合失調症の人
- 症状の進行に伴って脳萎縮が確認されています。
表情の乏しさや語彙、表現力の減退が顕著に現れます。
偏った生活などの乱れから毛細血管の肥大縮小の乱れ、神経系に悪影響を与えます
- 健康な人
- 萎縮しません。
4.比較項目:治療
⑯抗うつ剤/抗精神薬効き目
- うつの人
- 効き目が顕著に現れ副作用は基本的にありません。
- 統合失調症の人
- ドーパミンとセロトニン双方に対応できる新薬(抗精神薬)には一定の効果が認められます。
以前は陽性症状の沈静化だけに集中対応していた抗うつ剤投与から副作用として陰性症状を必要以上に進行させてしまう事に成りました。
他方セロトニンにも対応出来る新薬投与でも分量のコントロールが難しく揺り戻しの完全克服は出来ません。
従って発症時など極度な興奮状態では大量服用が必要と成るケースも皆無ではありません。
- 健康な人
- 眠気などの症状は出ますが、本来の効用は期待できません。
基本的に服用の必要が無い為、適度な分量という概念がありません。
副作用に関しては、陰性症状の様に強く影響が現れるのが統合失調症の特徴ですので悪影響は無いです。
⑰生活習慣病としての治療
- うつの人
- 効果があります。
- 統合失調症の人
- 体調の改善自体とは特に関連性は認められません。
あくまでも脳内分泌物質のコントロールが対象とされています。
- 健康な人
- 治療の必要ありません。